第65回
大唐国際発電−華能国際電力よりも期待感と割安感

中国株の電力銘柄のうち、
華能国際電力(ファネンパワー、0902)
と並ぶH株の代表的な電力銘柄として、
大唐国際発電(ダタンパワー、0991)があります。
04年5月に社名を変更したために、
ぴんと来ない方もいらっしゃるかもしれませんが、
旧名は北京大唐発電でした。

北京五輪を2008年に控えて、
急ピッチに進むインフラ整備。
当然、電力インフラの整備は
重要課題の一つになっています。
その中でも、
北京地域の電力に強みを持つ
「北京」大唐発電が有望なのは
間違いないところでしょう。
北京という枠にとらわれることなく、
業容拡大を目指すために社名に
「北京」をはずして、
「国際」を含ませたものと考えられます。

北京のイメージは強いのですが、
確かに北京を中心としつつも、
大唐国際発電は河北省や山西省、
内モンゴル、甘粛省、雲南省などでも
傘下を通じて事業展開を図っています。

華能国際電力が
中国の五大発電企業グループの一つである
「華能集団」傘下であるように、
大唐国際発電も「大唐集団」の傘下です。
そうした意味でも、
後ろ盾がしっかりしていることは、
企業経営の安定性の確かさを物語っています。

また、華能国際電力の株価が、
04年4月6日の分割前に
17香港ドルだったのに対して、
大唐国際発電は04年4月末時点で
6.35香港ドル程度、
単純な株価での比較でも、
割安感を感じられる銘柄としても
親しみやすかったのでしょう。
1年前の03年4月末時点での株価は
3香港ドル程度でした。
1年間で倍増した計算になります。

大唐国際発電は
02年通年の利益が前年と比べて
マイナス成長になりました。
これは新規ユニット分の稼動に伴う
若干の支出が響いた形ですので、
それほど心配するに及ばなかったのですが、
「電力銘柄の減益」は
珍しいことでもあります。
ただし、03年ではしっかりと
30%近い成長を遂げています。

−中国株電力銘柄主要6社の株価推移(2002年末終値=100、株価調整済み)−

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

←前回記事へ 2004年5月18日(火) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ