第126回
業績自体は好調、シノペックのパフォーマンス見極め

中国石油天然気(ペトロチャイナ、0857)による
A株IPO(新規株式公開)が実現したとした場合、
機関投資家を中心にして、
中国石油化工(シノペックコーポ、0386、600028)
への資金や投資を手控えて、
中国石油天然気に回すような事態になった場合、
当然、中国石油化工のA株株価は下落します。
それにつられてH株株価にも影響を与えるのは
目にみえています。

中国石油天然気の
A株IPOに関連する報道が流れた時、
実現すれば希薄化されることから、
中国石油天然気のH株株価に
影響を与えて下げましたが、
それと同時に、中国石油化工の
A株とH株もそれぞれ下げました。

さらに、エクソンモービルが
中国石油化工の持ち株を放出するとの報道が
7月28日に流れました。
この報道自体、
エクソンモービルと中国石油化工は
いずれも否定的なコメントを発していると
されていますが、
29日になって、
中国石油化工は再度、
そうした情報がない旨を発表しています。
28日の株価がこの報道を受けて下げたことに対する
警戒からだと思われます。

今年2月には
英BP(ブリティッシュ・ペトロリウム)社が
中国石油化工の全持ち株を売却し、
大きな影響を与えていました。
BP社が売却したから、
エクソンモービルも売却するだろう、
という単純なものではありませんが、
機関投資家によるH株からの資金撤退が
顕著になってきていることを踏まえて、
エクソンモービルによる放出が、
まったくありえない話でもないとは考えられます。

中国石油化工は、
業績事態、悪いものではありません。
原油高にあって、
上流業務はニーズの堅調に支えられて好調ですし、
原油高であっても、
石油化学分野でも、
旺盛な内需に支えられる形で成長を遂げています。
ただし、株価のパフォーマンスとしては、
あまりよいものではありません。
底を見極めて、買い増しなどが
効果的かもしれません。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

←前回記事へ 2004年8月12日(木) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ