第143回
シノペックは親会社でなく株主に対して努力すべき

結局、香港中文大学教授の郎咸平氏は、
中国石油化工(シノペックコーポ、0386)に対して、

「もし、中国石油化工が本当に大きく、
 強くなることを欲しているのであれば、
 (親会社ではなく)必ず株主の利益を
 考えなければならない」と指摘します。

「この点で、中国石油化工の努力は
 まだまだ足りていない」とします。

「資本市場において、
 海外の石油セクターにおける
 平均PER(株価収益率)が24.7倍とされる中で、
 中国の石油セクターの平均PERは8.7倍に過ぎない。
 つまり世界平均の3分の1であって、
 これに対して、株価は3倍跳ね上がる余地がある。
 この余地こそが、中国石油化工をはじめ、
 中国の石油企業が株主に対して
 当然払わなければならない代価となる」
 としています。

(文中の数字は、郎氏が挙げているものであり、
 これは2004年5月時点のものです)

中国では、一貫して、
市場における中小株主の保護が
訴えられてきました。
証券当局もこの方針を明確に示しています。

その分、企業側が改善すべき点は、
あまたあるのは当然の論理の帰結です。
ただし、こうした企業側の改善点を直言できる、
あるいはその実態を明らかにしようとする人は、
なかなか現れませんでした。

郎氏はそれをやってのけたことで
注目されているといえます。
香港という、ある意味、
中国本土の外から物事を観察したがために、
多くの目に付きがたい事象もとらえることが
できたのかもしれません。

また、郎氏は積極的に
インターネットなどメディアを利用して、
自身の論説を普及させることにも注力しました。
それが、株価を敏感に反応させることにもなりましたが、
多くの中小株主に対する警告につながったともいえます。

私自身、郎氏の説は、
的を得ている部分はあるものの、
極端な嫌いがある、と思っています。

当然、すべてを鵜呑みにすることは
できないとは思いますが、

「郎氏は、中国株の最大限の範囲で、
 リスクを暴こうとしている」

と割り切ってとらえられれば、
むしろよい参考になると思います。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
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個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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