“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第157回
ハモン・イベリコ・デ・ベジョータ

幕張メッセで開催された
今年のFOODEX Japan 2005(第30回国際食品・飲料展)では、
色々な世界の食べ物を試食することができた。
なかでも、韓国の自然食材を用いた色々な料理は
新鮮で美味しかった。
今年は特に、安全・安心を呼び声とした
食品・飲料の展示が目立っていた。

アルコール飲料では、
ニューヨークの地ビールのサラナックが
味・香り・切れとバランスがとれていて、とても美味しかった。
Black & Tan, India Pale Aleと飲んでみたが、
どちらも秀逸な個性豊かなビールだった。
その他、イタリーワイン、スペインワイン、日本酒を楽しんだ。

そんななかで、相変わらずの美味しさを確認できたのが、
スペインの生ハム。
特にSanchez Romero Carvajalが
1879年にアンダルシア地方の
ウエルバのハブコという小さな村で生産を開始して、
以来125年にわたり同地で生産し続けている、
「ハブコの5J」というブランドの生ハムがとても秀逸だった。
スペインの生ハムは
ハモン・イベリコとハモン・セラーノに分類されるが、
これは、豚の種類が違う。
イベリコ豚は欧州の地中海沿岸に生息していた野生の豚
Susmediterraneusの子孫として残存する唯一の種。
そのイベリコ豚で造った生ハムがハモン・イベリコだが、
それも3段階のランクがある。

詳細は
http://www.shinpoh.com/contents/pic/113/iberico.htm
を参照していただきたいが、
ベジョータ、レセポ、ピエンソと育て方の違いで、
ランクが分けられている。
ベジョータはどんぐりという意味で、
樫の森のなかに自然放牧されて、
どんぐりを食べて肉質が向上していく。

以前、マドリッドのワインバールでいただいた、
ハモン・イベリコ・デ・ベジョータは
ワインとあわせて、その脂が溶け合う快感を覚えたが、
今回のFOODEXで提供されていたものも、とても美味しかった。
最初にシェリーが配られる。
そして、シェリーを口に含んでから、
生ハムを口にしてくださいと口上がある。
本当かどうかは分からないが、
ハムをナイフで薄く削いでいるのは
世界で一番のハム切りの名人と解説がある。
そして、食べたハムはシェリーの香りに、
ハムの脂の上品な味わいが融合して、至福の瞬間を覚えた。


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2005年3月22日(火)

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