“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第200回
日本酒で造る梅酒

梅が出回る時季になってきた。
梅酒を造っている人も多いと思うが、
お勧めなのが日本酒で造る梅酒だ。
大抵の家庭ではホワイトリカーと呼ばれる焼酎で造ることが多い。
また、ちょっとこだわった梅酒造りでは、
スコッチやコニャック、
あるいは、ジン、ウオツカなどを使うこともある。
乙類焼酎を用いる梅酒も独特の個性がでる。
しかし、私の一番のお勧めは日本酒を使う梅酒だ。

作り方は普通の梅酒と同じで、
ホワイトリカーの代わりに日本酒を使うだけだ。
用いる日本酒はできれば、純米酒、それも原酒が好ましい。
それに、梅を漬けて砂糖を入れる。
酒1升に梅1kgくらいの割合で、
砂糖はできるだけ少なくすることをお勧めしたい。

梅酒は、ベースとなるアルコール度が高くないと、
梅のエキスが抽出されないという説があるが、それは嘘だ。
現に、私や、仲間は十年以上、日本酒で梅酒を作っているが、
一度も失敗したことは無い。

日本酒で造る梅酒の特徴は、
蒸留酒ベースの梅酒にあるつんとした抵抗感がなく、
優しい飲み易い味わいになることだ。
誰に飲ませても、これまでに飲んだ梅酒とは
全く違う美味しさだと感動される。
また、これが熟成すると旨さがどんどん増してくる。
最近では、砂糖の代わりに、いい味醂を使って、
さらに砂糖のべたべた感を無くすことにも成功した。
そして、最終的には
味醂も砂糖も入れないスペックの梅酒にたどり着いた。
これで、十分に日本酒の甘さがでていて、美味しい。
すっきりと飲める。

なお、梅酒の別な美味しい飲み方は、
シャンパンやカーバなどの発泡ワインで割るカクテルだ。
これは、あるときに閃いて、試してみたらとても旨かった。
梅の酸味に、シャンパンの酸味が微妙に異なって重なっていて、
とても旨い。
梅酒ソーダをこくを付けたような味になり、
飲むのが止まらなくなる。
梅酒の漬けた梅を取り出して、砂糖で煮込むと、
また上品な酒肴になる。
梅酒は色々と楽しめる。


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2005年5月27日(金)

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