“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第680回
春の銀座「こびき」

4月の旬の魚を愉しむために、
また、銀座「こびき」を訪問した。
当日予約したところ、2階のカウンター席に案内されたが、
ご主人の息子さんのお嫁さんが取り仕切っていた。

ちょっと汗ばむ季節になってきたが、
まずは、ブラウマイスターの生で一息つく。
突き出しは蛍烏賊の酢味噌和え。
これは、ビールよりも日本酒が合う。
ビールはすぐに飲み終えて、秋鹿霙もようを注文。
最初に上澄み部分をグラスでくれて、
そのあとで、滓がたくさん混ざって白濁したものを徳利でくれた。

まず、前菜として、
ウニオヤジと莫久来(ばくらい)をいただく。
ウニオヤジは五島列島の製品で、ウニの塩漬け。
濃厚で霙もようのフレッシュな酸がよく調和する。
莫久来はホヤと海鼠の卵巣の塩辛。
甘めに仕上げてあり、あとを引く味だ。
こちらも、霙もようにとてもよく合う。
そして、お造りはカワハギの肝醤油。
これには宗玄の八反錦を冷で合わせる。
カワハギは洗練した旨みがあり、
肝のこってりした甘みが加わって、
八反錦の独特の癖とよくマッチする。

続いて、焼き筍を白影泉の燗に合わせる。
燗の温度は48℃に指定。
筍の香ばしい香りと甘みに、
白影泉の熟成香りが溶け合って至福の組み合わせ。
焼き物は、トキシラズのマス。
こちらは悦凱陣の燗と合わせる。
マスの春らしい香味に凱陣の骨太の旨みがぶつかり、
口のなかが幸せでいっぱいになる。
最後は、真子鰈。
これは、もちろん、唐揚。
こぶりで、旨みがいっぱい。
身もいいが、骨がまたパリっとしていて、凱陣によく合う。
頭も尻尾も旨い。

今回は、食事をとらずに、ほろ酔い気分で店を後にした。
月に一度程度訪問する銀座「こびき」で、
春の魚を十二分に堪能できた。


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2007年4月13日(金)

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