『長寿と繁栄を!』

1960年代から続くアメリカのSFテレビドラマとして
何度も映画化されている『スタートレック』
きっとご覧になったことがある方もいらっしゃると思います。
今回、新たに映画化されて話題になっており、
かなり前評判がいいので私も観てきました。

映画はこのオリジナルのTVシリーズをヒントに
ストーリーを再構築しなおしたという内容です。
感想はと言うと、やはり評判通りのもので
あっという間の2時間で私はまったく退屈しませんでした。

すごいと思ったのは、
従来からのファンを唸らせるだけでなく、
全くシリーズを知らない人でも楽しめる作品に
仕上がっているということです。
これは監督が
「ファンでない人でも楽しめるような作品」にしようと努め、
脚本家もあえて
「ファン」と「ファンでない」両人が担当したとのこと。
(ちなみに私も観る前は特にファンではありませんでした。)

ハリウッド映画でも古い作品を掘り起こして
リメイクとして仕上げることは多いですが、
やはり原作を越える内容のものはなかなか出会えません。
そういった意味では、
今回の「リ・イマジネーション」といえる作品は
バランス感覚が見事で
結果、大成功だったのではないでしょうか。

従来の特徴や長所などの良さを生かしながら
コアになりすぎない適度な一般性・わかりやすさ、
さらに、お約束要素・ファンが喜ぶ「ツボ」を押さえつつ
新しい魅力を添えて、改めて世に送り出すという手法は、
ひとつのヒントとして、ビジネスの上でも
参考になるものではないでしょうか。

映画を観終わって、
帰りの電車に揺られているあいだずっと
頭の中はスクリーン上の宇宙気分のままでした・・・(笑)
よくよく考えてみると、
ケータイやらパソコン、インターネットと
昔の人たちからしてみれば、十分未来的な現代なわけで
そんな中に生きている現代人の私たちも
実は十二分に「宇宙人」してるのかなあとも思います。

ちなみにこの『スタートレック』の生みの親である
プロデューサーのジーン・ロッデンベリーさんも
最期は「宇宙葬」で宇宙へと旅立ったそうです。

2009年6月29日(月) hiQ編集部 D



ギャルの中身は・・・

先週は生まれて初めて
ネイルサロンなるものに行く機会があり、
タップリ2時間近くかけて爪にお化粧をしてもらいました。

半額サービスにつられて衝動的に入ったお店なので、
思いっきりギャル風の店員さんが来た時は、
正直ちょっと失敗したかな・・・と思ったのですが
この女の子が外見に似合わず真面目一途で、
外見で判断したことを反省するハメになりました。

何しろ時間がかかるので、自然と会話が始まってみると
高校時代からお金を貯めてネイルの練習用品を買い
専門学校にも通ったという立派なプロフェッショナルです。

ボリュームのある付けまつげをファサファサさせながら
自分がネイリストとして一人前になってから
自分の知らない友達がふえたという話をします。

「皆タダでネイルして欲しいだけっすヨ、知らないコだし」
「折角やってあげても”あんがと”だけか、
”じゃあ次は足ね”とか、あり得なくないすか」
「かかる元手とかアタシの手間とか、考えてくれないし」
「練習させてもらってると思ってガマンしてるんスけど」
「ちゃんと材料費払ってくれるコもいるからいいけど」

などなどギャル語で、
自称(?)友達にもうちょっと考えて欲しいという話をします。
最新のネイル用品はとても高くて、
自分も少しづつ大事に使っているのだからと。
それはもっともなので、そんなにイヤなら断っちゃえばと言うと、
「アタシ言えないんス、そういうの」と。
耳にいっぱい穴開けてたり、ガッツリメイクで迫力を醸す割りに
案外おとなしい様子。

そしてお父さんが大好きで、
真面目で優しい人と早く結婚したいという話、
結婚まではキスまでしかしないと決めている、
という話をしてくれました。
「友達からはヘンだって言われるけど別にいいッス」
「アタシが結婚前にそんなんしたらお父さん悲しむし」

・・・この一言を聞いたら、目の前のガッツリメイクのギャルが
原節子のように思えてきました。
こんな女の子、ヘイセイの世にもいたんですね。

ただ惜しむらくはその外見、とアラフォー世代の私は気になりました。
今ドキの真面目な男性は、
ぶ厚い付けまつげとピアスだらけの耳の向うにある
可愛いハートを見抜けるのかと。
でももしかしたら、私の見る目の方が曇っていて
彼・彼女たちのそれの方がクリアなのかもしれません。
「人は見た目が9割」なんてベストセラーもありましたが、
「人は見かけによらない」を実感した一日でした。

2009年6月26日(金) hiQ編集部 M


通勤電車の遅延

最近、私が通勤に利用している電車が
毎日の様に遅延しています。

遅れた時間の記載されている「遅延証明書」は
週に4日は発行され、駅では皆さん箱の中の証明書を
鷲づかみにして、会社へ向けて走っていきます。

遅延の理由は「電車の混雑による発車遅れ」「急病人の対応」
「信号トラブル」「踏み切りへの立入り」など、
その日によって様々です。

先日、どうしても早めに会社に出勤しなければならなかったので、
通常より30分近く早く自宅の最寄り駅に着いたのですが、
どうも、駅の様子がおかしいのです。

改札口付近には通勤客が溢れかえっており、
電車の到着時刻を示す電光掲示板を見上げながら
皆一様に不安な表情をしています。
数人の警官の姿も見えます。

嫌な予感は的中し、駅構内のアナウンスで
「人身事故により、1時間の遅延」と発表がありました。
慌ててホームに駆け上がり、
何とかギュウギュウ詰めの電車に乗りましたが、
止ったり、動いたりで中々進んでくれません。

中にいる乗客の皆さんは会社へ連絡するためでしょうか、
しきりに携帯電話でメールを打っています。

その日は「遅延証明書」を到着駅でもらいましたが、
近頃のように毎日の様に発行されますと、
この証明書はあまり意味が無いような気がいたします。

もちろん、毎朝余裕を持って出社をすれば、
少々の電車の遅延など問題の無いことです。

しかし、30分以上の遅延となりますと、
遅刻の危険ゾーンにジリジリ近づいてまいりますので、
毎朝駅に着いて、平常通り運行していると
ホッとしてしまいます。

最近は気温も暑くなってまいりましたので、
朝の電車で体調を崩される方も多く出て来そうです。
より一層、余裕を持った行動が必要かなと思っています。

2009年6月24日(水) hiQ編集部 K



夏は野球!片手にビール

この週末、友人に誘われて
10数年ぶりに球場へ足を運び、プロ野球観戦をしてきました。
贅沢にも土日の両日でデイゲームとナイターを観戦したのですが、
久しぶりの球場の雰囲気にとてもワクワクしてしまい
まるで子供の頃に連れられて来た時の記憶が
よみがえってくるような楽しい時間を過ごしました。

子供時代にはわからなかった、
野球観戦をしながらの球場で飲むビールの美味しさはまた格別で
これを楽しみに仕事帰りに
球場へ足を運ぶ人の気持ちもよーくわかりました。
場内にはビール売りの人たちも沢山いますが、
それぞれ売っている銘柄が違っているので
好きなビール銘柄を売っている売り子に声をかけます。
缶は持ち込みが禁止されているため
(放り投げる方がいるからでしょうか?)
その場で紙コップへと移し変えてくれます。
売り子さんたちは、お札を折って
指の間に挟んで束ねてもっていて、
声掛けをしながら階段を昇り降りするその姿と共に
球場の雰囲気のひとつとなっていました。

結局試合の方は両者延長まで粘りに粘る、手に汗を握る展開で、
最終的にはその日私たちの応援したチームは
見事にサヨナラ負けをしてしまい残念だったのですが、
気づけば、飲食を忘れて熱戦応援に集中していて
3時間があっという間に時間が過ぎていました。
野球はサッカーなどと違って、
試合の合間に適度に休憩を取ることもできますので
観戦もペースがゆったりとしていていいですね。

他のスポーツに押され、テレビ中継が減ったりして、
年々人気が下がっていると言われるとプロ野球ですが、
実際久し振りに生で観戦した感想は
「野球は面白い!」ということです。
WBCで優勝をしたことにより、
若い女性ファンが増えたと聞きましたが、
ちょっとしたきっかけでお客さんの足を
球場へ運ばせることができれば
また新しい野球ファンを獲得できるのではないでしょうか。
主催者側が本腰を入れて、
どんどんファンを楽しませる環境を整えたり、
話題や演出づくりをしていけば、
プロ野球にはまだまだ可能性はあるのではないかと思います。

私も半ば、ビール目当てですが、
この夏も機会があればまた球場へ足を運んでみたいと思っています。

2009年6月22日(月) hiQ編集部 D



考えるな、やれ!

人は生きていると、やらねばならないことが色々あります。
子供のころは学校に行くこと、勉強、早寝、
成長するにつれ細々とした家事や役所関係の処理や税金、
周りとのお付き合いなど、種類も量も増えていきます。

それらが自分の好きなこと、得意なことならいいのですが、
不得手なこと、面倒臭いことだと、これはなかなか大変です。

私にとってのそれは掃除です。
自分でちらかした覚えはないのに積もるチリ・ホコリ、
いつのまにか付いてる水アカなどは、
私からすると勝手にやってきて居座り
こちらの処置を待つ不逞の輩です。
自分で使った道具や衣類のケアは苦になりませんが、
どういうわけか昔から、部屋の掃除は苦手でした。

でもお手伝いさんを雇う余裕もない以上、
自分でやるしかありません。
なので、こうした嫌だけどしなきゃならないことを
どうすれば少しでもラクにできるか、それを考えたところ
一番いいのは「自分に組み込む」ことでした。
脳にやらなきゃと思わせるヒマも与えないよう習慣づける、
それをやるのが当たり前だと思い込ませる、
そうやって自分に埋め込んでしまうわけです。

私の場合は掃除機のプラグを抜き差しする手間さえ省いて
充電式コードレス掃除機に、
ゾウキン・ブラシ類は取りに行かないで済むよう
その場所ごとに備え付ける、
全てを思ったらすぐできる配置、設備に整えました。
(面倒と思うヒマを脳に与えません)
それから掃除のために動かさなくていいよう
家具の配置も変えました。
そのために物も大量に捨てました。
それでやっと掃除が自分に組み込まれてきました。
どうしても苦手なことは、
その事柄を分解して、簡略化できる部分はして、
必要な部分のみに絞って対処することで
大分負担が軽減されるような気がします。

「トーチソング・トリロジー」という映画の中で
愛する人を失って悲しむ息子に母がかける言葉があります。
”悲しみや心の傷は決して消えない。
指輪のように体の一部になって
いつの間にかあることを忘れるくらいに、それに慣れるもの”

掃除と愛する人の死では次元が違いすぎだと叱られそうですが、
するしかないなら取り込んでしまう、
これが極意かもしれませんね。

2009年6月19日(金) hiQ編集部 M


カナヅチ人生にさようなら

大阪市の大手水着メーカーが水泳が苦手な人も
スイスイ泳げるようになる水着を
今年の7月中旬にも発売することを発表いたしました。

この水着、特殊な薄板を水着の各所の部分に入れることで、
自然に浮力を与え、水中時の姿勢を整えるように作られています。
詳しい製品情報はこちらからどうぞ

こちらのメーカー、水泳用だけでなく、
水中でのウォーキング用の水着も開発中との事。

水中でのウォーキングは高齢者の方や身体に障害を持つ方の中には
健康維持・リハビリの為のウォーキング中にバランスを崩して
溺れてしまうことがあるようで、
歩行時にバランスを崩さないよう、
こちらも特殊な素材が使用されているようです。

水泳は健康に高い効果を持つとされているスポーツですが、
主な効果として

1.水圧と水の抵抗によって肺の呼吸機能を向上させる効果
2.体温よりやや低い水中での運動により体温調節能力が向上する
3.浮力がある為に肩や腰を痛めず、さらに身体を水平にして
泳ぐことで心臓への静脈の流れが容易になり、足や下半身のうっ血がとれる。

などなど、健康維持の為のたくさんの効果がございます。

私も身体を鍛える為に、
数年前にスポーツジムの水泳会員になったのですが、
上手く泳ぐことができない為、
次第に通わなくなってしまいました。

「この水着で泳げる様になって、
水泳が楽しくなれば、継続できるかも」
などと勝手な想像をしております。。

これからの暑い季節、
外でのジョギングやウォーキングも良いのですが、
室内での水泳運動も注目ではないでしょうか。

2009年6月17日(水) hiQ編集部 K



ご飯炊き名人

ごはんって美味しいですよね。
お米が主食の日本人で本当に良かったなあと思います。

友人にご飯炊き名人がおりまして、
この友人宅でいただくご飯がまた格別に美味しいのです。
聞けば、米は産地より直接取り寄せ、
洗米の1回目は米が吸水をするため
ミネラルウォーターを使うというこだわりよう。
あとはきっちりとベストな水加減を量って、スイッチオン!
炊飯器はどこの家庭にもありそうな普通のものですが
やはり研ぎ方が上手なのでしょうか?
それとも他に秘密があるのか・・・
とにかく美味しく炊きあがるのが不思議です。

私も家で自分で炊きますが、
米を研ぐ際につい力を入れすぎてしまったりで、
力加減が・・・なかなか難しいんですよね・・・
最近のお米の研磨技術は進んでいるようで
昔よりヌカもよく取れていますから
そこまでガシガシ研ぐ必要はないようです。

冬場は水道水の冷たさが辛くて、
つい便利な無洗米を使ったりしますが、
この無洗米、ちょっと割高でも便利なので重宝しますが、
実はその製法に各社違いがあり、
品質にもばらつきがあるらしく、
若干お米の1番美味しい層が
削れていたりすることもあったりだそうで、
やはり、少々うま味に欠ける印象です。

また、近頃のエコブームにおける無洗米人気おかげで
すっかり、台所で米の研ぎ汁を流すことに
後ろめたさを感じてしまうわけですが
あれは何とかならないものでしょうか。
米ぬかの水質汚染『主犯説』は議論の必要がありそうですし、
大袈裟に言えば、お米を研ぐという
昔ながらの米文化を根底から揺るがすような
放っておけない話であると思うのは私だけでしょうか?
色々と考えると、やっぱり研ぎ汁の出ない
ヌカのついたままの玄米もまた、体にもいいし、
1番なのではないかと思ったりします。

まあ、広い世界を見渡せば
イタリアのリゾット、スペインのパエリアなどの米料理では、
米は洗いもしませんから、
やはりこの細かなこだわりようは
長く炊飯文化を保ってきた日本人特有のものなのでしょうか。

2009年6月15日(月) hiQ編集部 D



お弁当箱研究話

今週から全国的に梅雨入りしました。

この時期気をつけなればいけないのが食中毒です。
毎日弁当を持参している身としては、
この時期は特に注意を要します。

それなら市販のお弁当を買えば済む話ですが
やはり飽きるし、値段の割りに美味しくもなく、
プラスティックゴミが多いのも気になるので、
私はずっと弁当持参派で、
そうすると自然と理想の弁当箱研究がはじまります。

まず弁当用品売場で目に付くのは、
アルミかプラスティックのお弁当箱で、
初めてお弁当生活に入る時は、大抵そのあたりを買います。
プラスティックのものはレンジ過熱も出来て便利だし、
タイト式という、フタにパッキンが付いていて
パチンとフタを止めるタイプは汁もれもない優れものです。

ただしかし、このタイト式の欠点は
止め具の部分がすぐ駄目になる点です。
パッチン止めが駄目になると、
器がまだ綺麗でも全く使えないのがタイト式ですから、
これは困ります。
普通のものよりちょっと高いタイト式(1500〜2000円前後)が
3ヶ月間で3回壊れたとき、
更に優れものの弁当箱を探すことにしました。

そうして色々探し回って見つけたのは
ステンレス製のタイト式弁当箱です。
工房アイザワという、
厨房用品の専門メーカーが作っているもので
まず何よりも頑丈で、洗うのが簡単、
ヘンな模様やキャラクターも書かれていないし、
高温の食品を詰めても、化学物質も沁み出しません。
ただ弁当箱としては高い(2700〜4000円)点と
レンジが使えない点が残念ですが、
品質には大変満足で、
日本のモノづくりは素晴らしいと使うたびに感動します。
何度もプラスティックのものを買い換えるよりは
初めからこちらを買えばよかったと思うほどです。

そして考えに考え、レンジが使えない点も解決しました。
それは熱湯に弁当箱をドボンとつけて、
30分くらい放っておくという方法で、
これだとレンジで温めた時のヒステリックな熱さでなく
蒸したようなホンワカ温かいお弁当になります。
よろしかったら私の研究結果、
皆様のお弁当ライフにお役立てください。

2009年6月12日(金) hiQ編集部 M


ダイヤを無料で配布??

今月の1日月曜日、
フランスの老舗宝飾ブランド店が、
東京・銀座本店で先着5000名に0・1カラットの
ダイヤモンド(5000円相当)を
無料で配布するという開店記念イベントを行いました。

総額2500万円を投じたイベントでしたが、
店舗の前には早朝から長蛇の列が出来、
午前中には定員の5000名に到達しました。

しかし当日の配布分は先着330名までで終了。
後の並んだ方々には引き換えの期日が記された整理券が配られ、
後日の受け渡しとなります。

当日にダイヤをもらえなかった事で怒り出し、
警備員の方に詰め寄る人もいて、
大変な騒ぎになってしまった様子。

ブランド店ではこの日に無料で配布したダイヤを
数万円の価格でリングにセッティングする
というサービスも同時に行いましたが、
報道によりますと、当日ダイヤを受け取れた330名のうち、
セッティングしたのは全体の約15%のみ。
85%の約250名は無料ダイヤをそのまま持ち帰ったというのです。

気になる残り約4700名分の「ダイヤの引き換え券」ですが、
現在ネットオークションで多数出品されていまして、
4000円〜6000円ほどの価格で取引されています。

今回のイベント、あまりの騒動に
宝飾ブランドの社長さんも驚いてしまい、
「次に開店予定のシンガポールでは行わない」と話していたとの事。

「タダより高いものは無い」という言葉もございますが、
早朝から苦労して並んで約5000円の報酬とはどうでしょうか。。
並んだ方の中でインタビューを受けた方が、
「会社を休んで来た」と言っていたのには驚きました。
さすがに後で怒られるような気も致します…。

2009年6月10日(水) hiQ編集部 K


私のムンバイ入門 『スラムドッグ$ミリオネア』

もうすでにご覧になっている方も多いかも知れませんが
先日ようやく、アカデミー賞では作品賞を含む8部門を受賞した映画
『スラムドッグ$ミリオネア』を映画館で鑑賞してきました。

内容は、インドのスラムで育った少年が
日本のTVでもおなじみのクイズ番組
「クイズ・ミリオネア」に出場し
賞金の10億ルピー(約20億円)を目指していくという
シンプルなストーリーですが、
クイズの問題・解答の一つ一つが
彼の過酷な環境下での生い立ちや悲惨な経験に
オーバーラップしていくのです。

貧困・犯罪・宗教・人口問題等、
近代化するインド社会の抱える問題を浮き彫りにした上で、
様々なテーマを時間内に収めて、
見る側へメッセージとして伝えてくれています。
もちろん映画ですから、2時間という時間内
(あっという間です!)に収めている分、
原作とはだいぶストーリーも変わっているようですし、
誇張やカットなどでステレオタイプな表現にも
なっている印象も受けますが、そこはアカデミー賞受賞作品。
観終わった後は、いろいろと考えさせられる内容になっていました。
実際のスラム街を含めたリアリティあるムンバイの街並みと
その中を力強く駆け抜ける子供たちの持つ生命力が
とにかく、印象的でした。

インドに住む人たちが持つパワーを感じて
(なぜか私は「東京」という都会に住む自分たちの
形骸化してしまった抜け殻のような力強さと比較をしてしまいました。)
今まで知らなかったインドという国をもっと知ってみたいと思うような
私の中のインド(ムンバイ)入門のような映画でした。
まだの方はどうぞ観てみてはいかがでしょうか。

2009年6月8日(月) hiQ編集部 D


就職や仕事に悩む方にも

生きていくには、大抵の場合何らかの仕事をして糧を得ます。
たとえ好きなことを仕事にしていても、
働くのは楽しいことばかりではありません。
すると、好きなことを仕事にしたいと考えます。

本屋さんに行くと、たくさんのビジネス本が並んでいて
その多くは輝かしい、
人に注目される成功を収めた人の本です。
がむしゃらに走ってきて、やっと一息ついたところで
これまでの軌跡を本にしたためた、そんな印象を受けます。
そうした本は面白く、刺激に満ちていますが
自分より遥か先に居る人から届くメッセージで、
いつかそこまで辿りつきたいと思う、目標地点からの話です。

松岡宏行さんの本はその点、
自分たちの少し先から声をかけてくれるような
伴走してくれているような、近い距離感で読める本でした。
現在の奥様との公私混同(?)エピソードも
まるで友達の恋愛話を聞いたような
甘酸っぱい気分になりました。

起業家の方の本にしては
全体を通して気負っていない感じは
特に悩みながら本を手に取った人には、
優しく感じられると思います。
その優しさはもしかしたら、コラムを終了してからも
こうして事あるごとにお知らせを下さる、
松岡さんの人柄もあってのことかもしれません。
就職や仕事に悩む方にもおすすめしたい本です。
もちろんタイツくんのイラストと
それに添えられた核心をつく鋭い一言も一読の価値アリです。

どうぞふるってご応募ください!
archive@9393.co.jp

2009年6月5日(金) hiQ編集部 M


哀愁のジャパニーズドリーム

充実しているということが、
金がもうかるということじゃないんですよ。
必ずしもすべて良いことばかりとは限らない。
いい人にも出会うし、いやな人にも会う。

でも、すべての出来事がすごく自分に降りかかってきて、
サラリーマンのときの仕事と明らかに違うんですよね。
結局失敗しても成功しても自分のせいだし、
お客さんに嫌われても自分のせいなんですよね。
そういうふうに責任が全部覆いかぶさってくるんですけど、
それが楽しい。

自身の起業についてこのように語る松岡さん。
「起業」と聞きますと、つい単純に
「成功している」or「失敗している」のどちらか
と考えてしまいますが、
松岡さんは実はその中間に「ギリギリカツカツ」という層があって、
そこにいる経営者は日々の懸命な努力の中で、
充実した人生を送っているとおっしゃっています。

詳しくは書店で
新著「タイツくん 哀愁のジャパニーズドリーム」を
手にとってみて、ぜひご一読下さい。
日々をがむしゃらに、ひたむきに生きている方々に
新しい生き方、新しい可能性が見えてくるかもしれません。
(hiQからのプレゼント企画もぜひご応募ください)

2009年6月3日(水) hiQ編集部 K


降られたらアウトな商売

現在開催中のテニスの全仏オープン
私はスポーツ観戦が好きなのですが、
特にテニスのテレビ観戦には目がありません。
シングルスの日本勢は早くから姿を消してしまいましたが
勝ち抜き組みの残り数日の試合は楽しみで仕方ありません。

先日、そんな全仏ローランギャロスのセンターコートに
雨よけ用の屋根をつける予定があるというニュースがありました。
完成は2年後の2011年。
ちなみにおなじみの全英ウィンブルドンのセンターコートには
今年、ようやく開閉式の屋根がついたばかりです。

屋外スポーツでは天候の良し悪しが
試合をする選手はもちろんですが
観戦をする観客にも大きく関係してきます。
スポーツに限らず、屋外イベントなどの際にも
悪天候であった場合大きなリスクとなり、
入場券などの売上げにも
大きな影響を与えるのはよくわかります。

しかし、いくら天候の予測は可能でも、
実際に雨が降るのを止めることはできません。
主催者は「どうか降らないで」と祈るしかありません。

逆に雨が降って儲かる商売というと
傘屋、タクシー、コインランドリー、店屋物・・・ネット通販?
私の頭ではそのあたりしか思いつきませんが、
現代において、これだけ人間が我が物顔で好き勝手していても
昔から天候などの自然の流れの前ではどうしようもないというのも
改めて考えてみると、当たり前のことなんですが
どこか考えさせられます。

実際、昨年の北京オリンピックでの
雨防止の気象ロケット発射のニュースもありました。
気象のコントロールは実際研究も進んでいるようですが、
まだまだ難しく、問題点も多く心配されますが
やはり人間はそういった方向に進んで行くのでしょうか?

自然界の一部である自分たちを知る上で、
少しくらいは人間の思うようにならないものが残っていたほうが
いいような気がしてなりませんが・・・
「屋根付き観戦」くらいがちょうどいいような気がしませんか?

2009年6月1日(月) hiQ編集部 D

2009年6月1日(月)〜2009年6月29日(月)


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