4,000円で上海に行こう

中国の格安航空会社、春秋航空が
今月から2ヵ月限定で茨城空港に就航しました。
(おそらく9月以降も、引き続き就航予定とのこと)
一昨日からのニュースでご覧になった方も多いと思います。

驚くのはその価格で、同社の王董事長は
上海―茨城間の各便限定数の座席を
将来的には往復4,000円にする計画だそうです。
今どきちょっとした居酒屋に寄るにも
4,000円くらいはかかります。
その金額で上海まで行けるとはビックリです。

都心から茨城空港へは東京駅から
往復1,000円(片道500円)の直行バスがあるので
春秋航空の最安値航空券4,000円を利用する場合、
単純計算で5,000円で日本―上海間の往復が可能です。

では往復5,000円で東京駅から、
他にどこまで行けるかを調べてみると
JR東海道本線(新幹線では予算オーバーです!)で
静岡県・三島駅までの往復が4,420円でした。

もちろんこの安値は徹底的なコスト削減の賜物で
水・毛布も有料、機内販売が長い(車も売っています)、
座席はエコノミークラスのみ、
整備士も航空機に同乗し、到着先で整備にあたる
(各空港に整備士を配置しない)など、
これまでとは違うコスト削減法がたくさんあるようです。
また乗客のエコノミークラス症候群を防ぐため、
機内でストレッチ体操の時間も設けられています。

安全性やサービスについて様々な声もあるようですが、
こうした格安航空会社は
これからもっとニーズが高まるように思います。
航空機はこれまで電車やバスとは
一線を画すサービスが当り前の乗り物でしたが、
最近はサービス重視かコスト重視か、
乗客側が懐具合と目的に合わせて
電車やバス感覚で利用できるようになってきました。

春秋航空のホームページは日本語表示も可能で、
(ページ右上の「日本語」をクリック)
中国国内便は99元(1,485円 / 1元15円)からとなっています。
また上海浦東空港から都市部間の
無料送迎バスもあるようです(要予約)。

試しに上海―茨城空港間の空席を検索してみましたが、
残念ながらこの2ヵ月間はほとんど空きがない様子。
しかしもし9月以降に定期便が就航したら、
上海がグッと近くなること間違いなしですね。

春秋航空HP:http://www.china-sss.com/

2010年7月30日(金) hiQ編集部 M



英語の電話も自動的に日本語化!

アップル社がiphone4を国内発売してから、
そろそろ1ヶ月が経過します。
発売日当日のあの大騒ぎも一段落し、
今では手に入れたユーザーからの
具体的な使い心地のレビューがところどころで展開されています。

いま話題になっていることに、
iphone4の構造上、手のひらで握ると
電波に通信障害が発生するということが分かり、
米国では集団訴訟にまで発生してしまっています。

アップル社はユーザーに対して
電波を妨害しないように取り付ける
「外枠(バンパー)の無償配布」を行うのみで
「リコール」はしない
という方針を決めたと報道されていますが、
日本国内での対応はどうなるのでしょうか。

こうした新機種の初期型には
何らかのマイナスな構造が発生しがちですが、
「もっと薄く」「もっと軽く」と追い求めていきますと、
他社との競走上、
少々フライングしてしまう部分もあるのかもしれません。

それほど最近のユーザーは
製品への目移りのスピードが速くなっている
ということではないでしょうか。

「ipad」発売の時も日本中のメディアが大騒ぎしましたが、
最近は話題も落ち着いてきています。
まだ発売から2ヶ月ほどしか経過していないのに、
すでに「次は何が出てくるか?」という話しに移っています。

私は一連の動きをジッと我慢していましたが、
いま3年ほど使用している携帯電話がフタが壊れたり、
電池がおかしくなるわで、
先週末に思い切って
docomoの「スマートフォン」に切り替えしました。

5日ほど使ってみての感想ですが、
これはもう、今までの携帯電話の常識を
劇的に変えてしまうアイテムです。

「アプリ」と呼ばれる各種のソフトが
無数に無料で配布されていますので、
ユーザーは必要なソフトを自分で探し、
導入する必要があります。

数多くあるアプリの中で特に驚いたのが
「セカイフォン」という無料のソフトです。

このソフト、スマートフォンに設定をしてあげて、
起動したまま、海外の方と「セカイフォン」同士で電話をすると、
こちらの音声を読み取り、外国語に変換して
表示をしてくれるのです。
もちろん、相手の話す言葉も日本語に変えられ、
表示してくれます。

ドラえもんの世界の話しかと思っていた技術の実現が、
もうそこまできていることを実感いたしました。
グローバル経済の最大の障害「言語の壁」が
ベルリンの壁のように崩壊する未来が見えてきました。

上記の「アプリ」は
もの凄い勢いで新作が公開されておりますので、
ユーザーは自分の生活に
「スマートフォン」をいかに上手にはめ込むことができるのか、
そこがこの"モバイル端末革命"の恩恵を
享受することが出来るかどうかの
大きな分かれ道となりそうです。

2010年7月28日(水) hiQ編集部 D



本日より発売の新刊です!

本日より「ハイQ」シリーズの24巻目にあたる、
「中国で次に起こることは?」がhiQショップにて発売中です。

いつも「もしもしQさんQさんよ」をご覧になられている方でも
実際に本として手にとって読まれると、
また理解度が違ってくると思います。
今回もタイトルの通り、
「中国で次に起こることは何か?」という
エッセンスを凝縮しておりますので、
中国株に関心のある方にとっても必読です。

もちろん今回も限定数で
Qさんのサインを入れてお届けいたします。
絶対にサイン本が欲しい!という方は、
どうぞお早目のお申し込みをお願い致します。

→お申込みはこちらから

また、いつものように
10名様へプレゼントも行っておりますので
こちらもどしどしご応募ください。


「中国で次に起こることは?」
「ハイQ」シリーズ最新刊!

著者:邱永漢
出版:グラフ社
定価:1365円(税込)
ASIN: 4766213580

2010年7月26日(月) hiQ編集部 D



食物が庭にある安心感

近ごろ、近所の方から
自家栽培の野菜をいただく機会が増えました。
無農薬の野菜が食べられる魅力と
家計費の節約というやりがいもあり、
老若男女を問わず、取り組んでいる方が多いのでしょうか。
いただく野菜はどれも、濃い味の元気なものばかりです。

いただくばかりでは何なので
我が家でも細々と始めているのですが、
細かい世話は苦手なクチなので、ほったらかしでも育つような
みょうが、シソ、えごま、プチトマトなどを育てています。
敷地内の一角でやっているだけなので
自給自足は到底無理ですが、
それでも何か、ちょっとした安心感が芽生えてきました。
とにもかくにも食べ物が庭に生えているという点にです。
特に両親は率先して自家栽培に取り組んでいますが、
これも年金生活に備え、
とにかく食べられて寝るところがあれば、
という安心感を得るためもあるようです。
(まあ錯覚と言ってしまえばそれまでなのですが・・・)

その様子を見ていて私が思うのは、
メキシコ湾の原油流出の、この先の影響です。
原油そのものも重大な問題ですが、
処置としてまかれている化学薬品には毒性があり、
これが雨となって北米大陸に降りそそぐと
農作物が大きな被害にあうことが心配されています。
日本は食糧の半分以上を輸入でまかなう国ですから
もし北米の作物が被害を受けたら影響は必須でしょうし、
汚染された農地の回復には長い時間が必要かもしれません。
そうなるとこの先の世界的な食糧不足というのも
急に現実味を帯びてきます。

そう考えて自家栽培ブームを見ていると、
ムシの知らせではありませんが
この方面に力を入れることはすごく正しいように思えてきます。
個人が片手間にすることですから一つ一つは小さな規模ですが、
これまでスーパーで買っていた野菜の
1〜2%でも自給する人が増えてくれば
全体としてはそれなりの変化を起こせる気もします。

もし本当に「毒の雨」で
北米の土壌が汚染される事態になったら
Qさんが注目している中国の大規模農業は
予想よりずっと早く
世界から必要とされる一大事業になるかもしれませんね。
実際のところは先を見なければ分かりませんし
影響がないならそれに越したことはありませんが、
とりあえず両親を手伝いながら
一歩ずつ野菜作りを実践しようと思っています。

2010年7月23日(金) hiQ編集部 M


紙が電子に敗れる?

米アマゾンが7月19日に発表したところによりますと、
電子書籍の販売数がハードカバー書籍の販売数を
大幅に上回ったということが分かりました。

その割合は1ヶ月の売上げ数で、
ハードカバー書籍100冊に対して
電子書籍は180冊にものぼったようです。
背景には電子書籍閲覧に特化した
同社の電子書籍リーダー「キンドル」の本体価格が
値下げになり、
ユーザーの数が増えたことも挙げられておりますが、
何よりも180万冊以上の著作権切れの書籍が
安価で読むことが出来る点に消費者の注目が集まったようです。

電子書籍の利点として下記の点が挙げられています。

・瞬時に手元まで届き、読むことができる
・部屋の置き場に困らない。場所をとらない。
・価格が安価
・一般書籍で絶版となったタイトルも入手が可能な場合がある

今後さまざまなビジネスモデルが期待されておりますが、
「やっぱり本は紙が良い」と思う読者もたくさんおり、
利便性をとるか、従来からの慣れをとるか、
新しい出版業界の時代が来る
まさに境目にあるのではないでしょうか。

しかし、こうも電子書籍が広まっていきますと、
印刷業界の景気が心配になってきます。
「エコブーム」の風潮もあって、「コンクリートから人へ」
のどこかの党のスローガンではないですが、
「紙から電子へ」が叫ばれる世の中が到来しそうです。

ところで、、
Q先生の書籍は電子化の方向にあるのでしょうか??
今度、機会があったら伺ってみたいと思います。

2010年7月21日(水) hiQ編集部 K



すっかり見かけることがなくなりました

今ではすっかりと見かけることが無くなってしまった
『二千円紙幣』ですが、皆さん覚えていますか?
10年前に発行されてから、
ちょうど今日で10年が経つそうです。

発行当初は、釣銭として渡される度に
そのピカピカの新札を眺めたりしたものですが、
今ではほとんど流通せずに在庫の山として
日銀の金庫に眠っているようです。
私は結構好きだったのですが、
最後にお財布に入ったのは
一体いつのことだったでしょうか。

この二千円札は、
現在流通しているお札(2004年発行)の
いわばテストとして発行されたという経緯もあったようですが
流通量は2004年の5億1千万枚をピークに激減。
気がつけば、滅多に見かけることもなくなって
今では珍札となってしまいました。

米ドルでも20ドル札は
ポピュラーに使われることが多いし、
皆が好きな、同じ価値あるお金なのに、、、
当初から、あまり使い勝手のよくない
イメージがついてしまったのが原因なのか、
どうしてこうも不人気だったのでしょうか。

お札に描かれた「守礼門」のある沖縄では
現在でも二千円札を流通させようという運動があって
「二千円札大使」の募集も行っているようです。

昭和から平成になって、伊藤博文が夏目漱石へ、
そして聖徳太子は福沢諭吉に変わりましたが、
次はいつ、一体どんなお札が発行されるのでしょうか。

2010年7月19日(月) hiQ編集部 D



より良い身体を作る食べ方

医食同源という言葉もあるほど、
食べることは健康に繋がっています。

人間の細胞や血液は
約3ヶ月で入れ替わると言われています。
ということは、今の自分の体は
4月に食べたもので出来ているわけです。
なるべくなら、次の3ヶ月でより良く入れ替えたいものですね。

アンチエイジングや美容の観点からは
冷えが大敵であり、身体をいつもあたためておくことは
免疫機能を高めて、
病気を寄せ付けない働きも期待できます。
今回はそうした、身体を良く保つ食べ方をご紹介します。

・カロリーとは熱量
 高カロリーと聞くと、つい敬遠しがちですが、
 あまりにも低カロリーの食事は、
 体の代謝機能を弱めてしまうそうです。
 身体を健康的にスリムに保つには、
 適度なカロリー摂取は大切です。

・たんぱく質は健やかな皮膚と髪を育てる
 たんぱく質は皮膚や髪、爪をつくる栄養素です。
 これを極度に控えてしまうと、
 皮膚はガサガサ、髪や爪も弱く細ってきてしまいます。
 肉は赤身、魚は青魚が良く、
 肉を食べると汗をかいたりしますが、
 これは体が早速熱を発し、活性化している証です。

・1日の必要量は手のひらサイズ
 とはいえ食べすぎはやはり良くありません。
 各人に合った適量のたんぱく質の目安は
 大人も子供も各自の
 「手のひら」サイズとされています。
 自分の両手のひら分の大きさ、厚みが
 大体その人に合った適量サイズだそうです。
 お昼に右手サイズのハンバーグなら、
 夜は左手サイズの焼き魚、という具合です。

・良質の油は体の潤滑油
 亜麻仁油、エゴマ油、シソ油、
  これらにはオメガ3脂肪酸という物質が含まれており、
 これが便秘や蓄積した体脂肪の除去に
 効果的と言われています。
 便秘の解消法としては食物繊維や水分摂取が主流ですが、
 それらでも改善しなかった重度の便秘が
 オメガ3を含むオイルで解消したという例も多いようです。
 またオメガ3を体内で活かすには、
 加熱せずサラダドレッシングなどとして、
 そのままとり入れるのがおすすめです。

これらの食べ方を生活に取り入れたら
3ヶ月後には、
今よりもっと良い身体に生まれ変わっているはずです。

2010年7月16日(金) hiQ編集部 M


万引き被害のスタイルに変化が

お店を経営されている方が
一番対策に悩まされるのが「万引き」ではないでしょうか。

NPO法人全国万引犯罪防止機構がまとめた
昨年2009年のデータによりますと、
確保された万引犯人数は4万5384人。
この数字は前年度に比べて5.9%の増加にあたるとのことです。
おおよその被害金額に直しますと、
実に1000億円以上に上ります。

売上げ高の0.4%が万引きによって失われている
というデータもあります。

万引きの起こるお店のイメージとしては、
スーパーやディスカウントショップなどの大型店で
食品や化粧品を狙われやすいというものがありますが、
昨今ではこれらの商品に対する被害は減少しており、
逆に被害が急増しているのが、
「カジュアル衣料や服飾雑貨、楽器やCD」といった
単価の高い商品が挙げられています。

下の図は万引き発生などによって商品が失われた
とする「ロス率」の発生割合です。
カジュアル衣料業界の被害は深刻です。

インターネットのオークションサイトなどが普及されるにつれて、
以前の様に万引きした商品を自分で食べたり、
使ったりするよりも、
他人に売って、そのお金を手に入れる
という犯罪の形態に変化しているようです。

店側も対策に追われ、
レジを通さずに商品を持ち出すとアラームの鳴る
「セキュリティタグ」を従来のものより小型化したり、
入り口に「声かけ専門」のスタッフを配置するなど、
その負担費用も上昇しています。
日々の接客や経営だけでも大変なのに、
万引きはその忙しい最中の隙を狙って発生します。
とても頭の痛い問題です。

私の以前勤めていたネットカフェでは万引きが日常茶飯事でした。
店内ではコミックが自由に読めるように棚に並んでいるのですが、
いつまで経っても棚に戻らない本が出てきます。
そのうちお客さんの方から
「このマンガの○巻が読みたいんですけど、
いつ来ても棚に無いんですが、、」
と苦情を言われてしまいます。

店内を良く調べて見ると、
カーテンの裏や、トイレの棚の中から
破り捨てられた「セキュリティタグ」が出てきました。

このタグは通常、本の裏表紙に貼って、
入り口のゲートでチェックを行うのですが、
万引きをする側もそれをよく見ていて剥がしてしまいます。

しかし、シールを剥がすと本自体も傷が付くので、
これでは古本屋に売り飛ばすという行為は出来ません。
恐らく、どうしても欲しいか、友人に譲るか、
ということが考えられます。

近所のレンタルビデオ屋さんでも、
ずっと借りたいと思っているDVDが
いつ行っても貸し出し中のままです。
これも恐らくですが、
盗まれてしまったのかもしれません。

万引きは経営者を苦しめるだけでなく、
お店を利用する一般のお客さんにとっても
大変迷惑な行為です。

2010年7月14日(水) hiQ編集部 K



好評発売中です!

ただいま「ハイQ」シリーズの23巻目にあたる、
「中国株は成長株の時代に」が好評発売中です。

Qさんも、3年前に書いたものと前置きした上で
「万博後の中国で何が起るか、
ご自分で空想妄想しながら読んで下さい。
ヨーロッパではピンチが続いていますが、
もうそんなに心配なことはないと思っています。」
と言っておりますが、今後の中国の成長株探しにも、
本書をお手にとっていただけるのが一番かと思います。

いつもサインの予定数を大幅にオーバーしても、
快くサインをしてくれるサービス精神の塊のQさんですが、
「確実に」サイン本が欲しい!という方は、
どうぞお早目のお申し込みをお願い致します。

→お申込みはこちらから


「中国株は成長株の時代に」

「ハイQ」シリーズ最新刊!


著者:邱永漢
出版:グラフ社
定価:1365円(税込)
ASIN: 4766213522

2010年7月12日(月) hiQ編集部 D



ハーバード大に入れたのはなぜ?

先週ご紹介した
20歳のときに知っておきたかったこと
スタンフォード大学集中講義
」は、
たくさんの方に関心を持っていただけたようでした。
もしこの本をきっかけに、何か良いヒントが見つかったなら
私もとても嬉しいです。

実は先週の原稿を書いた時から、
次はこれをご紹介しようと決めていました。
「ハーバード 白熱教室」です。

これはNHK教育テレビで放映されていた番組で、
ハーバード大で学生の人気No.1講義を収録したものです。
私も時間が合うときはいつも楽しみに見ていました。
原題は「Justice with Michael Sandel」。
“正義とは何か?”をサンデル教授と考える講義です。

正義と言っても、その切り口は大変面白く
ハーバードになど縁の無い私でも
最後まで惹きつけられるような内容なのです。
例えばこんな問題をサンデル教授に問われたら
皆さんなら何と答えますか?

1.アメリカでは所得層の上位10%が富の70%を所有している。
  これは公正か不公正か?

2.足に障害のあるゴルファー、ケーシー・マーティンが、
  ツアーでゴルフカートの利用を拒否されて
  PGA(全米プロゴルフ協会)を訴えた。
  これは公正か不公正か?

3.ハーバード大の入学者の70〜80%は第一子である。
  (サンデル教授も第一子)
  これは統計的に第一子がより優秀であるためと考えられるが、
  ならば第一子に生まれ、ハーバード大に入ったことは
  自分の力で得た結果ではないのでは?
  これは公正か不公正か?


こうした問いに
教授と学生たちが以下のような議論を展開していきます。

1.所得の再分配という名目で富裕層からより多くの税金をとり、
  貧しい人たちに還元するのは、国による窃盗である。


  再分配のための課税は必要だ。
  貧しい人が暮らすためには、社会福祉が必要ではないか?
  多くの場合、お金持ちは、
  富をまったくの幸運か、一族の財産として獲得しているのでは?


2.ゴルフというスポーツにはコースを歩くことも含まれている。
  カートを使う選手と、自分の足で歩く選手では
  消耗の度合いも変わるはずである。
  これがもし町内のゴルフ大会なら話は別かもしれないが、
  世界的な大会であるPGAツアーにおいて
  全く同じ条件下でない戦いを認められるだろうか。

  これを拒否することは不公平だろう。
  少なくとも彼はショットを打つ際は自分の足で立ち、
  誰の力も借りずにゴルフが出来る。
  もし一人だけカートを使うことがいけないのなら、
  全員がカートを使ったらどうか?

そして3の問題を学生に投げかけたサンデル教授に
ある学生は反論します。
「それでは自分のしてきた努力は何だというのか?」
それに対してサンデル教授は、またこんな問いかけをします。

  建築工事で1日で壁を作る作業員と、
  努力はするが同じ壁を作るのに3日かかる作業員が居た場合、
  君は後者に3倍の賃金を払うだろうか?

大変面白い番組だったので、DVD化を期待していたのですが
こちらも書籍として出版されたとのこと。
これからの「正義」の話をしよう――
いまを生き延びるための哲学


私も早速読んでみようと思っています。
スタンフォードの次はハーバード、
これで今よりちょっとは賢くなる!?のを期待しつつ・・・

2010年7月9日(金) hiQ編集部 M


中国の皆さんにお金を貸します

先月、日本では「改正貸金業法」が完全施行され、
個人の借入総額を年収の3分の1までに制限する
「総量規制」が始まりました。
さらに出資法の上限金利が29.2%から20%に引き下げられました。

今回の政府の介入は、多重債務による、
相次ぐ自己破産や自殺などを防ぐために、
国民の借金の上限を国が定め、制限を加えることになったのです。

日本では2006年から
払いすぎた金利分を取り返す「過払い請求」の件数が急激に増加し、
消費者金融各社は経営難に陥りました。

そして、ついに昨年から今年にかけて、
日本国内でのこれ以上の営業が難しくなってきた
国内の大手消費者金融会社が
「韓国」、そして「中国」への進出を発表しました。

具体的な進出のプランとしては、
中国の深センにて月収8千元(約10万円)程度の
ホワイトカラーの中間層をターゲットに、
無担保無保証ローンを「即日審査」で提供するようです。

いきなり無担保・無保証というのも驚きですが、
さらに、驚きなのはその貸出し金利の利率です。

中国での上限金利は、中国人民銀行が定める貸し出し基準金利の
4倍までと規定されておりますが、(大体1年で21%ほどです)
「手数料」として金利を上乗せすることについて、
特に決まりがありません。

そのため、日本から進出する消費者金融は
貸し出し金利を
なんと、「40%〜50%」に設定する予定と見られています。

中国の都市部では生活が豊かになるにつれて
交際費や嗜好品への消費が上がり、
自身のお給料だけでは首がまわらなくなってきているようです。

そこで昨年2009年の8月に中国政府は
上海、北京、天津と四川省成都の4年におきまして、
消費者金融解禁のテストを実施しました。
今回それが正式に解禁となったわけです。

「中国人相手にお金を貸す商売」
イメージで考えただけでも、
非常に難しいビジネスになるような気がいたします。

中国では集金の難しさから、
ガスや水道、電気代も前払い制という話しを聞いたことがあります。
借りたお金には4割から5割もの非常に高い利息もつきますので、
果たして無事、貸したお金を回収することが出来るのかどうか。
日本人相手の回収のノウハウが大陸で通用するのかどうか。

それでも大陸進出にGOサインが出たということは、
もちろん勝算があってのものだとは思いますが。。

進出する企業にとっては当然、諸々のリスクもありますが、
かといって、これからも
規制が厳しくなった日本国内だけで事業をしていては
「座して死を待つだけではないか」という
非常に厳しい現実が目の前に迫っているようです。

2010年7月7日(水) hiQ編集部 K



蒸し暑い夏は空中庭園のプールで

シンガポールに今年オープンしたばかりの
複合エンターテインメント施設「マリーナ・ベイ・サンズ」。
もうニュースでご覧になった方もいらっしゃるかも知れません。

傾いた3つのタワービル、
(その最大傾斜52度はあのピサの斜塔の10倍!)
そのビル上にそのまま船が乗っているかのような
奇抜なデザインにはにかく度肝を抜かれます。

55億ドル(約5000億円)を投じて建設したという
この総合リゾート施設には、カジノのほか、
ホテル、イベントスペース、シアター、ミュージアム、
ショッピング&ダイニングエリア等が入っているのですが、
中でも一番の注目は
55階建ての3つのホテルタワーの頂上にある
連結した巨大空中ガーデン「サンズ・スカイパーク」です。

そして、この「サンズ・スカイパーク」にあるプールがまた
とにかく凄いことになっています。
地上200メートルに浮かぶ
広さ150メートルという巨大プール!
もう、とてつもない解放感です。(写真はこちらからどうぞ。)

この蒸し暑い梅雨の日本をこっそりと抜け出して
私も実際に現地からレポートをしたいものですが・・・
今後シンガポールにご予定のある皆様、いかがでしょうか?

「もう行ったよ」という方がおりましたら
どうぞご感想を編集部までお便りくださいませ。

マリーナ・ベイ・サンズHP

www.marinabaysands.com

2010年7月5日(月) hiQ編集部 D



2時間で5ドルを増やす方法

というタイトルを見てクリックして下さった方、
ありがとうございます。
(はたして私もこのタイトルで、
いつもよりアクセスを増やせたでしょうか??)

「あなたに封筒に入った5ドルを渡します。
これを2時間で最大限にふやして下さい」

この課題に取り組んだ人たちが考えた
ユニークな方法を紹介する前に、
出来れば是非本気で、その方法を考えてみて下さい。




・・・考えて下さいましたか?






その方法とは、

・レストランの順番取り
・自転車のタイヤの空気入れサービス
・傘の貸し出し

これらを実行したチームの一つは
実際に600ドルあまりを稼ぎ出したそうです。
どれも「封筒の5ドル」とはあまり関係ありませんが、
そもそもこの課題は元手の5ドルを
必ず使わなければいけないわけではありません。
5ドルにとらわれると、そのことを見過ごしてしまいます。

これは
20歳のときに知っておきたかったこと
スタンフォード大学集中講義
」という本に出てくる内容です。
今とても売れている本なので、
もうお読みになった方もおられると思います。
著者はスタンフォード大学で教鞭をとるシーリグ教授で
起業精神を養うことを主題として
あらゆる課題を学生たちに与えます。
物事に対する考え方、とらえ方、
これまでとは違う視点を学生たちに会得させるべく
一見不思議な課題をぶつけるわけです。
この課題に学生たちはどういう答えを導き出すのか?
書籍ではありますが、ライブ感に溢れていて
自分もスタンフォード大で受講している気分になります。

本来なら名門大の学生でないと受けられなかった授業を
こうして書物を通して覗けることが楽しいですし、
本当にタイトル通り「20歳のときに知っておきたかった」ことが
たくさん書かれています。

四十路の声が聞こえるトシではありますが、
自宅のベッドに寝転がりながら、
毎晩スタンフォード大の講義を受講中です。

2010年7月2日(金) hiQ編集部 M

2010年7月2日(金)〜2010年7月30日(金)


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