第51回
昼間の女達

たまに「自由が丘」に立ち寄る事があります。
自由が丘とは東京都目黒区にあるお洒落なお店やカフェ
レストランなどがたくさんある街です。
雑誌などでも自由が丘マダムのファッションなどが
よく取り上げられています。
実際お美しいマダム多しです。
シンプルなブラウスやジャケットなどを着て、
さっそうとしてカッコいいマダムが目に付きます。

自由が丘にはベビーカーをひいたり、小さなお子さんを連れた
若ママが右往左往しているのも目に付きます。
自由が丘は女性の居心地がよい街なのですね。

時間はお昼の１〜２時頃、カフェやレストランは
女性で賑わっています。
主婦が多いように見えます。
大体２，３人のお友達同志といったグループが多いようです。
おしゃべりに花を咲かせたり、買い物の足を休めたり、
コーヒーを味わったりとそれぞれにゆったりとした時間を
過ごしています。
時間もお金も余裕のある人が多いのかも知れません。

私は、あるものを連想してしまいました。
それは、井戸端です。
その昔、女達は井戸端で水を汲んだり、洗濯をしたり、
米や野菜を洗ったりしながら交流を持ったのでした。
たわいもないおしゃべりから、安くて良いお店の話、
お料理の話、子育ての話、生活の話、流行の話など
井戸端は情報交換の場所だったと聞いたことがあります。

便利な世の中になって井戸端は姿を消しました。
情報はテレビや本やインターネットからどんどん
入ってきます。　話したければ携帯電話やメールで
すぐに話せるようになりました。
コーヒーなどの飲み物だって珍しくて美味しいものが
自宅で味わうこともできます。

それでも女性は井戸端を求めるのだと思いました。
家からほんのちょっとだけ離れて、話をする。
これは女の性質です。
男性には温かい目で見て欲しいものです。

自由が丘はそんな昼間の女達が集まってちょっと素敵な
井戸端となっています。
たまには奥様や彼女に井戸端案内を頼んでみても
楽しいと思いますよ。