第64回
自分を分かっているのは分かっていないと同じ事

他人の言葉に振り回されないようにする為には、
自分の軸をしっかり持つ事だと先日コラムに書きました。
ですが、自分の軸を持つ事ってどういう事でしょう？

自分の軸とは、
自分の意見や価値観をしっかり持っているということ。
自分の性格や考え方をよく分かっているということ。
自分がどうなりたくて、どこに向かえばいいのか
分かっているということ。
まとめると自分自身についてよく分かっていることです。　

自分の事は自分が一番良く分かっていると多くの人が
思っているのではないでしょうか。

例えば、友人で、人に気を使ってばかりの人がいました。
彼女は『私はこういう性格だから・・』と言って、
どこへ行っても気を使ってばかり。
時にはそれをストレスに感じたり、
軽い自己嫌悪に陥ったりしながらも、
『これが自分の性格だし、人に気を使えるのは
長所ともいえなくもない。　
実際にそういう所が偉いよと人に言われた事があるから。』と
自分を慰めたりしながら同じ事を繰り返していました。　
ですが、本当はもっと言いたいことを言って
やりたい事をやりたい自分がいる事に気付きました。　
ただ、それをやってしまうと
皆に嫌われてしまうのを恐れていただけだったのです。
子供の頃に一度だけ友達に仲間はずれにされた事があって、
それが彼女のトラウマになっていたのでした。
彼女が今まで思っていた自分は本来の自分ではなかったのです。

どうやったら本当の自分に気付く事が出来ると思いますか？

どうしてこういう性格になったのか。
そんな自分の性格は好きなのか嫌いなのか。
それは自分が望む自分の性格なのか。
等を考えた事はあるでしょうか。
時には過去の体験を思い返してみる必要もあるでしょう。
大切なのは、今の自分はありのままの自分なのかどうか
という事です。
そこでありのままの自分って一体何なんだろうという疑問が
また湧いてくるのです。
考えれば考えるほど迷路に迷い込んでいくかのようです。

自分の事はいつまでたっても
本当によくは分からないのかもしれません。。
だからこそ、自分を分かっていると言う人は
本当はよく自分を分かっていないのだと思います。
自分がそうだと思い込んでいる自分は
自分でそうと決めつけている自分かもしれないのですから。

私達は自分の事を理解しようという気持ちを
忘れてはいけないと思います。　
そして自分を知るという努力を惜しまないことです。
それはありのままの自分らしい生き方につながります。
自分らしく生きていくと自分の軸が強くなります。

あなたは本当に自分の事が分かっていますか？