虎ノ門漢方堂店主・城戸克治さんの
やさしい漢方の話

第21回
花粉症のTさんからの手紙

読者のTさんから
こんなお手紙をいただきましたので、
花粉症について少しお話したいと思います。

「いつも楽しく拝見させていただいています。
大阪に住む31歳の花粉症の男です。
今の時期になると花粉症に悩まされます。
予防策として、耳鼻科から抗アレルギー剤をもらい、
ヨーグルトを食べ、甜茶を飲み、
シソの味油のサプリメントを食しています。
いっそのこと、何年かかってもいいので、体質から変えて
杉花粉に負けない身体を作りたいのですが、
最近良く聞く注射を打つ方法だけは、抵抗があります。
そこで、先生の中医学では、
花粉症体質を変えてしまうような方法がありますでしょうか?
HPで取り上げていただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。」

花粉症の対策は、
くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの
発作期の症状を抑えることと
体質を改善していくことの二つに分けて考えます。
また、発作期の症状も、
水っぽくて透明な鼻水が多く出る
「冷えが原因の場合」
と黄色っぽくてネバネバした鼻汁の
「熱が原因になっている場合」
とに区別して治療をしていきます。

食べ物でいえば、
冷えのタイプの場合は、
しょうが・ねぎ・シソなどの温性で発散性のものを取り、
体を温めて水分を乾かす方向に持っていきます。
ですから、メロン・バナナ・生ものなどの
体を冷やす性質の食べ物はなるべく控えます。

炎症が強い熱のタイプの場合には、
菊花やハッカ・板らん根などの
熱や炎症を抑える働きを持つものを
ハーブティーみたいにして飲まれるとよいでしょう。
そして、しょうが・ニンニク・唐辛子などの
体を熱くする刺激性の食べ物は、
炎症を強くするため出来るだけ避けます。
また、あずきやもち米が材料のものは
食べると化膿しやすくなるといわれているため、
ニキビ・やけどなど炎症を起こしている場合や
手術の前後には控えることが多いのですが、
熱のタイプの花粉症の場合にも、
同じような理由で控えたほうがよいでしょう。


←前回記事へ 2003年3月15日(土) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ