虎ノ門漢方堂店主・城戸克治さんの
やさしい漢方の話

第110回
ガンよりも、怖い病気とは?

現代の医学では
腎臓の働きは意外と複雑で、
老廃物の排泄や水分代謝の他に
造血・ホルモン系の調節・血圧の調整・
カルシウムの吸収を促進し骨を作るなど
多くの作用があると考えられています。

一方、中医学でも
腎の働きはさらに複雑で、
脳髄を養う・免疫系を支配する・
体温を維持する・呼吸の補助をする
ということにまで関与しているとされています。

また、現在の日本は
世界でも指折りの長寿国になってしまったため、
骨粗しょう症や痴呆症・ボケなどの病気が、
お年寄りやその家族の方々にとって
ある意味ではガンよりも深刻な問題になってきています。

もし、そういった心配がある場合には、
中医学の補腎という考え方はとても役に立つものです。
何しろ、五臓の腎の働きをよくしてやれば
骨を丈夫にしたり脳の働きを保つことができるという
この考えは、中国4000年の経験に基ずくものですから。

また、この頃、健康によいからと
盛んにウォーキングしているひとを街でよく見かけます。
確かに歩くことは骨に対しても
脳の働きをよくすることにも大切なことですが、
あまり疲れているときや
肉体労働の仕事に従事されている方、
兼業主婦の方、
ひざや腰の痛い方にはおすすめできません。
なぜなら、こういう方たちが
運動不足の方たちと同じようにウォーキングするのは、
過剰な負担を足腰にかけることになり
逆に足腰や腎を痛めてしまう結果になってしまうからです。


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