虎ノ門漢方堂店主・城戸克治さんの
やさしい漢方の話

第234回
要注意!手作りの石けんで・・・

にがりは海水を濃縮して
塩分を除いた残留物で、
塩化マグネシウムが主成分です。
主に豆腐を作る場合の凝固剤として
使われていましたが、
テレビ番組や健康雑誌の特集などで
ダイエットに効果があると
大々的に取り上げられ、
現在、大変な話題になっています。

しかし、テレビや健康雑誌などで
よくいわれているように、
にがりに脂肪の吸収をブロックしたり、
糖の吸収を遅らせるなどのダイエット効果が
本当にあるのかといえば、
それははなはだ疑問です。

また、にがりは
健康によい豆腐を作るときに
使用するものだから
安全で安心できる、といった
単純な思い込みも非常に危険です。
確かに、出来上がった豆腐は
安全で安心して食べられる食品ですが、
それを作る際に使用するにがりが
果たして安全かというのは
別の次元の話になります。

以前に大ブームになった
手作り石けんの場合でも、
石けん自体は
決して危険なものではありませんが、
製造するときに使用する
苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)には
厳しい取り扱いの注意が必要です。

もし誤って、少量でも
それを飲み込んでしまえば、
食道や胃、腸などの内臓を
たちまち溶かしてしまい
手の施しようがなくなりますし、
目に入ればすぐに失明してしまいます。
そのため、苛性ソーダの販売には
毒劇物取り扱い業者の免許が必要ですし、
買う側にも住所や名前、
目的などの記帳が
国からも義務付けられております。


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