虎ノ門漢方堂店主・城戸克治さんの
やさしい漢方の話

第304回
「Q先生から、私が教わったこと」

大学の医学部を
卒業したばかりの研修医では、
国家試験程度の知識は持っていても
薬の名前もほとんど知らないし、
患者さんに注射をした経験もありませんから、
実務能力においては多分、
偽医者以下かも知れません。

しかし、周囲のスタッフが協力して
フォローしてくれているから、
どうにか仕事をすることができるのです。
大学病院などで、新米の医師が
ベテランの婦長さんや看護婦さんたちに
頭が上がらないという話をよく耳にしますが、
それは主にこうした理由があるからで、
通常の場合、この状態は数年間は続きます。

医者はこのように、
他に比べて一人前になるのに
かなりの時間を要する職業なのですが、
それはまた、医療関係の仕事全般にも
大体、当てはまることです。

例えば、看護師さんだって、
実地研修もせずに
いきなり注射が打てるわけがないですし、
手術の助手がつとまるはずもありません。
看護師さんが注射を打ったり
手術の助手ができるようになるには、
それなりの医学的知識の他に
ある程度の実地研修が絶対に必要なのです。

ガンの手術だって、
「悪い部分だけを切り取ればよい」
と単純に思いがちですが、
それは悪くない部分を如何にして残すか
という命題も意味しているわけですから、
そんなに簡単なことではありません。

インターネットや
パソコンの場合でもそうですが、
本だけで勉強しているのと
実際に実行してみるのとでは、
どうしても食い違いや差が出てきます。

Q先生が、机上の空論よりも、
失敗してでもいいから
実行することの大切さをよく説かれておられますが、
私にも、その大切さはたいへんよく分かります。


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