虎ノ門漢方堂店主・城戸克治さんの
やさしい漢方の話

第315回
東京の築地の店に限ります!

先日、Q先生から晩餐会のお招きを受け、
ほぼ1年ぶりに東京に行ってきました。
晩餐会の時間は夜6時30分でしたから、
夕方ごろに東京に到着しても
十分に間に合うのですが、
私は築地周辺で買出しするのが
元々好きなため、
朝一番に着くようにしました。

なぜ、そんなに朝早く
急がなければいけないのかといいますと、
築地に昼過ぎに行くと
お目当ての塩鮭の専門店が
店仕舞いしてしまっているからです。

大阪の黒門市場や京都の錦市場、
名古屋の柳橋市場、
小樽や札幌の市場などでも
いろいろ探して回りましたが、
塩鮭は東京の築地の店に限ります。
昔ながらの旨味のある辛口の鮭は、
ここでしかやっぱり見つけることが出来ません。
おそらく、鮭の品質だけでなく、
塩の浸け方自体が違っているのでしょう。

近年、塩分が身体に悪いということで
甘口の鮭が市場に多く出回っていますが、
それは表向きの理由でしかありません。

本当は、塩を多く使ったほうが
鮭から余分な水分が外へ抜け出て
味も格段に美味しくなるのですが、
抜け出た水の分だけ重量が減って
価格が安くなってしまうため、
業者の方も非常に困っているという話です。

若い時は何でも
たくさん美味しく食べれるため、
食事の大切さに気がつかないものですが、
50才ぐらいの年齢になると
胃酸の分泌が20才時の半分以下に減少して
食欲のほうもかなり衰えてくるため、
美味しい食べ物に対しての関心は
逆に年々高まっていきます。

築地から、昔ながらの辛口の鮭が
なくならないことを切実に祈っています。


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