そこで毛生え薬を商品化して売る決心をし、とりあえずは家で家族を動員して真夜中までかかって瓶詰めをして同病相憐れむ思いの人々に送り届けた。しかし、商品として売ろうと思えば、薬事法にひっかかるので、厚生省の認可をもらわなければならない。これが思いのほか厄介な仕事で、丸山ワクチンの例を見てもわかるように、なかなか認可にならず、頭にふりかけるだけの医薬部外品でも、いちいちうるさい審査を要求されるのである。
しかも、さらに厄介なことに、今までに日本薬局方に処方されていない新しい処方を申請したら、長く引っ張られることは間違いなく、したがって酵素のようなわけのわからないものを混入する場合でも、水ということにして、あとはすべて日本薬局方どおりのフツウの薬を申請する。
私は当時から中曽根康弘さんと親交があり、中曽根さんも私と同じ悩みを持っていたので、中曽根さんに頼んで厚生省にプッシュしてもらったりした。おかげでやっと認可をもらい、大森に製薬工場をつくって「救髪」と「救足」という毛生え薬と水虫の薬を売り出すことができた。
この時もM氏は、同じように二重売りをし、私がジャーナリズムで宣伝すると、「本家はうちだ」と盛んに逆宣伝をするライバルに悩まされ続けた。それでも売り出した当初は、物珍しさもあったが、それを使って台湾ハゲのなおった例などもいくつかあって、感謝の手紙をもらったりした。売り上げも順調で初年度から黒字になった。
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