温泉で元気・小暮淳

温泉ライターが取材で拾った
ほっこり心が温まる湯浴み話

第33回
週末はプチ湯治

その昔、「温泉へ行く」と言えば、それは湯治に行くことでした。
1週間以上も温泉地に逗留して、ゆっくりと時間をかけて
心と体のリフレッシュを行っていました。

私は湯治文化の復活を願っている者の一人ですが、
何かと忙しい現代人には物理的に難しいようであります。
ほとんどの人が、1泊2日という温泉旅行をしているのが現状です。

でも1泊2日だと、初日も移動日であり、
翌日も移動日となるため、
どうしても日頃の疲れを取りきることはできません。
「温泉旅行へ行って来ると、かえって疲れてしまう」
という人も少なくありません。
せめて2泊3日なら、
真ん中の日が移動のない“湯治の日”として、
従来の湯治に似た体験ができるはずです。

そこで私は、温泉旅館へ行くと経営者の方々に
「プチ湯治」プランを提案しています。

これはサラリーマンやOLを対象に、
週末の3日間を温泉旅館で過ごしてもらうプランです。

まず金曜日の退社後に、温泉旅館へ向かいます。
残業などの事情も考慮して、初日のこの日は夕食を付けません。
遅いチェックインでも可能にします。

翌日土曜日が“湯治の日”となります。
朝食と昼食と夕食が付き、温泉に入りながら、
のんびりと一日を過ごしてもらいます。
当然、湯治体験をするわけですから、
食事は豪華である必要はありません。
かえって、健康を考えた質素な料理のほうが喜ばれるでしょう。

そして3日目の日曜日も朝、昼、夜と3回の食事を付けます。
この3日目に夕食を付けるところが、味噌です。
ゆっくり温泉に入り、夕食をとってから帰路に着く。
家に帰ったら、寝るだけでいいのです。
もちろん中日と最終日の昼食はオプションにして、
温泉街の散策をしたり、周辺をドライブしながら
外食をしてもらうこともできます。

いかがでしょうか?
これならば忙しい現代人でも、
手軽に湯治気分が楽しめるのではないでしょうか。


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2012年3月21日(水)

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