第88回
上司からよく思われるのが出世の条件

福富さんは、話のついでにこんなことをつけ加えました。
「私にも娘がいます。娘を持つ父親は誰でもそうでしょうが、
婿さんはどんな男にしようかと考える。
ですから、ちゃんとした男は世間がほうっておくようなことはしませんよ」

たしかにそのとおりで、そういう男はかならず
よいパトロンがつくし、財をなす機会にも恵まれます。
上司からどのように思われているかは、組織の中ではたいへん重要なことです。
組織の中で生きていると、人間関係が出世のーつのポイントになります。

だから、上司によく思われるよう同僚たちとのバランスをうまくとりながら、
なおかつ仕事ができる人が出世する人であって、
「上司によく思われなくてもいい、オレは仕事さえできればいい」
というタイプは、昇進ができない仕組みになっています。
サラリーマンは、上からの引きがないとダメなんです。