元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第30回
運命を1日1日切り開く…これで命を拾えば「儲けもの」です。

死の警告を前向きにとらえて再生のイメージを持とう。
逆説的なガン生還の「心の療法」について話を続けます。
58歳で悪性のガン腫瘍に取りつかれた僕にしても、
「人生80年という時代になんと理不尽な病にに取り憑かれたことか!」
と、わが身の災難、不運をなじりました。
「俺にはまだやり残したことがある」
「ここで死ぬ気にはなれん」と焦りました。

まして、20代、30代、40代でガンに取りつかれたらどうでしょう。
生が不完結に終わることがやり切れないはずです。
最近も妻の知合いで、新婚そうそうのお嫁さんから
乳ガンと診断されたと相談のメールがきました。
「胸部の拡大手術の後遺症にはくれぐれも注意しましょう。
 放射線を使った乳房温存療法やガン細胞だけせめる
 抗ガン剤・ハーセプチンなど最新の標的治療も開発されています」
「ガン宣告が即=死にいたるということはありませんから、
 初期治療の選択には十分時間をかけて、
 納得した治療法を受けることをオススメします」
と専門医を紹介したり、体質改善のための食事療法や
漢方療法もアドバイスしたら、かなり安心したようです。

おまけに、若い命を蝕む、ガン細胞の進行は早いといいます。
しかし、物は考えようです。
年が若ければ若いほど、
前向きに運命を切り開くパワーは年配者より強いはずです。
眼前に現われた「死」をテコにして、残された余命を一日一日
大事に過ごそう…こう思考を逆転させた方が、
生の充実が脹らんでくるのではないでしょうか?
もし、その結果、諦めかけていた命が一つ転がり込んできたら、
これほど有り難いことはないでしょう。
おカネに変えられない、人生の儲けものです。

諦めの先には絶壁しか選択肢が残されていません。
もしガンになって死の恐怖に直面したら、
ただ目先の病院治療に慌てるだけでなく、
残されているはずの余命、
たとえば、40歳ならあと倍の人生、
60歳ならあと20年を一日一日大事に生きていく。
そうした心境になるべく早く思いをいたし、
「心の療法」に励む
患者だからできる養生法を探し出す…これが再生の近道です。


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2002年9月26日(木)

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