元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第335回
前立腺ガンを切らずに治そう

「前立腺ガンを切らずになおした」…元・朝日新聞の大記者・
本郷さんのガンの情報戦と賢い治療選択の話の続きです。
本郷さんは手術、放射線、ホルモン療法の3つの選択肢の中から、
なぜ、放射線一時留置法(ブラキセラピー)を
「安心カード」として選んだのでしょうか?
インターネットで流している本郷さんのコメントを
引用しておきましょう。

「ブラキセラピーが、
全摘出に比べていかに優れているかは、手短かに言って、
◎切らない。だから、失血もなく患者負担も軽い。
◎性機能を失う率が大幅に低い。
◎尿失禁などの後遺症発生率が格段に低い。
◎入院期間が短い
(米では日帰り、日本で10日。全摘出なら約1ヶ月。
 放射線の外照射だと通院6〜7週間)」
という理由からだそうです。

「すでに10年を超すブラキセラピーの臨床例を積んだ米国では、
術後の生存率が、根治療法をうたい文句とする
全摘出術に比肩するとされている。
現に日本人の中にも、
アメリカに渡ってブラキセラピーを
日帰り手術で済ませてくる者が増えている。
アメリカと日本のブラキセラピーの違いは、
日本の厳格きわまる放射性物質取締法規のせいで生じている。
アメリカでは米粒大の放射性物質を、
線源として患部である前立腺に数十個埋め込み、
その日のうちに、ハイ帰ってよろしいとなる。
こうして埋め込まれた線源は、
死ぬまで体内に「永久留置」され、
2年ほどかけてジワジワと放射線を放出して癌組織を破壊して行く。
ところが日本では、
人体に放射性物質を埋め込んで他人と接触することが
法によって禁じられているため、同じ永久留置法が採れない。
そこで、治療効果はアメリカ方式と同じだが、
針金状の線源を患部に刺し込んで「一時留置」し、
その間に癌組織に放射線を浴びせる、
次善のブラキセラピーを行っているのである」

本郷さんたちの尽力で、
やがて米国のように「一日で前立腺ガンを切らずに治す」療法も
解禁になりそうだといいます。
ちなみに健康保険が利くので自己負担は15万円。
またガン保険にも入っていたので、
その他、治療の「安心カード」である漢方薬、検査費用含めて
40万円で済ませたそうです。

拙著「ガン患者よ、ドクハラと闘おう!」にも
本郷さんの話はHさんとして登場してきますが、
さらに詳細を知りたい人は、ぜひこちらを読んでください。
婦人科治療を想像させるような
“大股開きの闘病”ではありますが、
男の尊厳を守る賢い選択なのです。


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2003年7月28日(月)

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