元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第357回
医療の「バカの壁」は壊しましょう

女性患者よ、セクハラ医師、ドクハラ治療に負けてはなりません!
週刊金曜日8月1日号に掲載された
エッセイスト・逸見晴恵さんと、
産婦人科医・対馬ルミ子さんの対談の続きです。

逸見「デリケートな部分を内診される、
    その内診台に上がるということに、まず抵抗がありますね」

対馬「私が昔、産婦人科の研修をしているとには、
    教授や研修医など十数名で、
    外来の内診が行われたりしました」(略)

対馬「女性は、医療の現場では、
    医師―患者、男性―女性と
    二重の上下関係に置かれてきました」

この対談では、
女性患者を襲うドクハラ治療の問題点が
ズバリ指摘されているのですが、
患者の性器写真を持ち歩く医師、
いたずらをする医師…こうしたセクドクハラ医師をのさばらせる
原因についても、女性らしく、
沈着冷静に分析されているところが読みどころです。
つまり「医師と患者の主従関係」
「男医優位の医療システム」…
このふたつが女性に向けたドクハラを増長させたというわけです。

まえにも書きましたが、
近代医療は女性差別の歴史であったと指摘する医師もおります。
しかし、現実の大学病院医局制度や、
保険医療制度のシステムの中で、
ノルマ漬け、マニュアル漬けで育った医師たちに、
患者の人生や患者の心を汲み取る余裕は
なかなか生まれてこないようです。
とすれば、まだ数は少ないわけですが、
賢い患者たちが、心ある患者本位の医師たちと手を組んで、
ひとつひとつ治療現場から、
ドクハラ医師告発、ドクハラ治療撲滅を
果たしていかなければなりません。

やはり、週刊金曜日6月27日号の
「ドクターハラスメント」対談に掲載された、
土屋繁裕医師と永井明医師の発言ではありませんが、
「バカ殿様」まがいの教授が牛耳る
大学医局制度そのものにドクハラ治療の元凶があるようです。

医療の世界の『バカの壁』を壊わす!
長寿難病時代だからこそ医師のみならず、
患者の一人一人に、この意識改革が迫られているのだと思います。
なんども書きますが「医師の常識は患者の非常識」と割り切って、
自らの命を守りましょう。


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2003年8月19日(火)

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