元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第683回
治療選びの原則は「HBM=人間本位治療」

近刊共著
「医師と患者でつくった――ガン治療入門」
内容紹介の続きです。
土屋医師と僕が意図した
ガン治療の考え方について、
まえがきに書きましたので、
一部を転載しておきましょう。

            *

もし、あなたがガンと宣告されたら――
もし、ご家族が闘病に苦しまれているとしたら――
また、いまは健康でも、
なんとしてもガンを予防したいと考えている人ならば、
ぜひ一家に一冊この「100万人のガン患者手帳」を必携下さい。

したがって、本書で扱う治療法は、
大学病院が主力とする「手術、抗ガン剤、放射線」
という集学的治療だけではありません。
いまだ臨床試験中の最新療法や
東洋医学を中心とした代替治療にまで
選択肢を大きく広げました。

専門的にいいますと、
現在の医療の原則は「平等かつ公正」ということで、
EBM(Evidence based Medicine)=
科学的根拠に基づいた治療(標準治療、以下と表記)
を規準枠として採用していますが、
かといって、すべてが100%の立証性、
客観性、普遍性があるわけではありません。

むしろ、患者本位の治療からいえば、
医師サイドが遵守する規準枠もさることながら、
それぞれの症状はもちろんのこと、
患者一人一人の人生観、価値観を大事にする
トータルケアが、いままさに待たれていると思います。

もちろん、治療の選択とは、
最後はまやかし商法などに騙されない
患者自身の慎重なる判断が必要ですが、
この長寿難病時代の治療は、
昔の感染症難病時代とは様相を変えてきています。
これからのガン治療は、EBM=標準治療だけでなく、
さらに広く、HBM(Human based Medicine)=
人間本位治療を採用すべき時代に突入したといえましょう。
その意味で、本書はホリスティック、
スローヘルス、中西結合治療、
テーラーメイド治療といわれる
治療発想も採用し、
幅広い選択肢の中から治療法を厳選しました。


←前回記事へ 2004年7月10日(土) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ