元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1580回
「食は病を医す」

いま日本の政府も
遅ればせながら「食育」に力をいれてきた時期ですから、
この食育の元祖提唱者の理念を
これからの病気予防だけでなく、
キレる子どもたち、
自殺に追い込まれる子どもたちを救う
教育理念として、参考に見直してもらいたいと
思っているわけです。
もう5年前に、
「文」(公文教育研究会 2001年夏号)
という教育雑誌に書いた僕のエッセイ、
「命綱としての石塚左玄」に書いた
「食育」のすすめ――、紹介の続きです。

            *

しかし、西洋医学一辺倒の近代医学150年は
「食は病を医す」という
石塚の思想の系譜など一笑に付し、世間も白眼視した。
最近では安倍晴明の「陰陽道」の世界が
若者の読み物や漫画で見直されているが、
呪いや占い、いわゆる世間離れした
超常現象としての興味に止まっている。

しかし、陰陽調和という考え方を
台所と癌病棟という足元まで引き摺り下ろし、
「ほら、陰陽が分かれば
病気に苦しむことはないのだよ」と
化学的な分類法で見せたのが、
石塚左玄という医者といったらよいだろう。

癌病棟にいればわかるが、
癌は手術はもちろん抗癌剤、放射線でも
治療の限界があることは、
医師ばかりか患者もうすうすわかってきているから、
とうとう、医師のなかには
「中西医結合治療」つまり、西洋医学と中国医学の
よいところをとって治療しようというものもあらわれた。
これをホリスティック医療と呼ぶこともある。

癌患者とは「わが身に明日の命が懸かっている」から、
大学病院の医師より「命綱」を探る嗅覚は鋭い。
ホリスティックな治療法など医師の先を行っている。
もちろん陰陽などという屁理屈はわかってはいないが、
たいていが、癌病棟のベッドの中で、
漢方薬や民間療法の秘薬の類を、
主治医に黙って飲んでいる。

         *

さて、もう一度、繰り返しになりますが、
マクロビオティック玄米菜食法の
陰陽調和の「食品分類表」とは、
次のような分類法となりますので、
参考にしてください。

【陽性の強い食品】
陽性の強い順に精製塩・卵・肉・チーズ・鳥肉・魚介類
【比較的バランスのとれた食品】陽性の強い順に、
完全穀物(玄米など精白されない穀物)、豆類、
根菜類・丸い野菜・緑黄色野菜、海藻類、
自然塩・植物油・お茶、種子や木の実、温帯の果物、
甜菜糖・米飴・メープルシロップ等の自然甘味料
【陰性の強い食品】
陰性の弱い順に白米、精白小麦粉、
冷凍食品、缶詰食品、熱帯産の野菜・果物、
ミルク・クリーム・ヨーグルト・アイスクリーム、
精製油、香辛料、香りや刺激の強い飲料(コーヒー・紅茶など)、
蜂蜜・砂糖・精製甘味料、アルコール、
化学物質・防腐剤・着色料・
殺虫剤などを含む食品、麻薬、薬剤


←前回記事へ

2006年12月24日(日)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ