元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1725回
エスプリ(機智)に富んだ「80歳」

HIQの邱永漢先生は、中国大陸を股にかけて、
果敢に投資活動を展開されていることは
みなさんご存知の通りで、いまや「お金の神様」であるとともに
「いのちの神様」でもあると敬愛し、このコラムでも何度も書いてきました。
見習いたいものです。

さて、人生80年を過ぎて元気で長生き、まだ現役で活躍している先輩が、
「いのちの手帖」に登場していただいた方だけでも
まだまだ僕の周りにはたくさんおられます。
安岡章太郎先生は86歳、渋沢栄一さんのご令孫である
鮫島純子さん、知性社の社長の小石原昭さんも80歳を超えて、、
ますます、心身ともに若々しいのには驚きます。

ところで、もう一人、フランス人ジャーナリストのアンドレ・キャラビさんも
80歳ですが、「いのちの手帖」第2号に、
じつにエスプリ(機智)に富んだエッセイを寄稿していただいた方です。
とくに日本の若者には、ちょっと耳のいたい警句を
次々と投げかけたエッセイでしたから覚えている人もいるでしょう。
「 読んで笑ってスローヘルス・・・目からウロコの『読むクスリ』」 
と題するものでした。

 *

わたしもおかげで80歳。(略)
ちょっと風刺の効いた小話を作っては仲間と笑い合うのも
わたしの長生きの秘訣です。「今日も笑顔で散歩に出よう」――
この一言こそ元気の素なのです。
ところで、日本のサラリーマンやOLの皆さんの中には、
足だけでなくココロもアタマも
ぼろぼろに疲れた「不健康な人」が多いと思いませんか?
でも、皆さんとご一緒に“散歩で気晴らし”というわけにはいきません。
皮肉屋のわたしなりに思いついたaphorismeがいくつかありますので、
「読んで笑ってスローヘルス」!
この小話でも読んで嫌なことを笑い飛ばしましょう。
アタマとココロを柔らかくしてユーモアを理解する、
いつも一緒に笑える人こそ「病気知らず」の達人です。(略)

 *

《French aphorisme》 :不健康:
Celui qui fume sans se soucier des autres devrait 
savoir que ces autres ne se soucieraient 
pass‘il mourrait avant eux!

タバコを吸って、皆に迷惑かけても知らんぷりな人は、
その人が早死にしても、誰も知ったことではない!

Honte,obligation et compassionsont des mots morts,
alors pour la sante il faudrait que le mot 
”mort pour trop de travail“devienne aussi un mot mort

いくつか死語となっている[恥ずかしい]と[義理と人情]、
ならば、健康のことを考えて[過労死]も死語にしてしまおう

A l‘étranger on a tendance a oublier que
l’on est étranger!

外国に行って自分が外国人であることを忘れがち。
外国では、日本人も外国人!(略)

On dit souvent qu‘il n’y a 
plus de morale,a qui la faute sinon a nous!

モラルがない、モラルがないと言われるが これは誰の責任か? 
我々以外に誰がいるのでしょうか!

 *

どうです? なかなか元気な“フランスのおじいさん”でしょ!
その80歳のキャラビさんが、
こんど「週刊ポスト」1にも、
風刺の効いたコラムを月一回、連載することになったというのです。
先日、「マノワール・ディノ」という青山の一流フランス料理店で会って、
話を聞いたのですが、いやはや、肌艶はもちろん、
話の内容も若者顔負けで元気なのです。
ちなみに、切れ味鋭いキャラビさんのエッセイは、
ムッシュ・キャラビの
「GRAIN DE POIVRE=コショウの一粒・今月のエスプリ」
と題して、
4月27日号「エンタメ」の欄で始まっていますが、
次回は、5月29日号です。
いま週刊誌は全体に売れ行きが下がっていますが、
週刊ポストも「いのちや家庭」
に元気なメッセージを送る雑誌としても、
誌面刷新中のようですから、ぜひ読んでください。
キャラビさんのコラムが、
元気のトリガーになると期待しています。

 

1 http://www.weeklypost.com/


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2007年5月18日(金)

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