元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1944回
邱さんの「いのちの手帖」創刊号の巻頭言

先日、僕の事務所に、肺ガンにかかってしまったという
70歳の女性が、わざわざ訪ねてきて、
「切るべきか切らざるべきか」の相談にこられました。
「もう、若くはないので、出来れば手術は受けたくない。
ガンと仲良くして、人生をゆったりと送っていきたいんです」
というので、それなら、帯津良一先生と、
よく相談して治療養生設計、
人生設計をしたらどうですか?
と勧めておきました。

帰りしなに、その女性からもうひとつリクエストがありました。
「いのちの手帖」の創刊号は手に入りませんか?というのです。
残念ながら創刊号は売り切れなので、
「どうしてですか?」とたずねると、
「創刊号に載っていたという、
邱永漢先生の『金言名句』のエッセイを読みたいんです。
私、HIQのファンで、関根さんのBLOGも知ったのですが、
83歳でも、とても元気に過ごしておられる
邱永漢先生の生き方を理想として、
どうしても見習って生きていきたいので、
『一生書生』という創刊号のエッセイを読みたいんです」
というのです。

ああ、最近の患者さんは、ガンといわれても
ただ、治る治らないといった治療の問題だけでなく、
老後をどうのようにゆったりと生きていったらよいか?という
生老病死全体の問題として受け止めて、
いろいろ考えるようになったのだなあ・・・
と僕は感心しました。

帯津さんのような「医学の達人」の話もさることながら、
邱永漢さんのように80歳を過ぎても現役で元気に過ごしている
「人生の達人」の話が、
勇気と希望をもたらしてくれる・・・と
この患者さんは考えているわけで、
こうしたホリスティックな人生観を持った人なら、
きっとガンとも「同行二人」で上手に折り合って、
悔い無き人生を設計できるはずだと思ったわけです。

ちなみに「いのちの手帖」に寄稿していただいた
Qさんの「金言名句」のエッセイはいかのようなラインアップです.
●いのちの手帖・創刊号「一生書生―糖尿病の人は頭を使え」
●いのちの手帖・第2号「気平らかなれば一生は楽し」
●いのちの手帖・第3号
「年をとってから事業に失敗してはいけない」
●いのちの手帖・第4号「気はこころと一攫千金」

というわけで、すでに売り切れになってしまったので、
まだ読んでいない方たちのために、
「いのちの手帖」創刊号から、
邱さんの「金言名句」のエッセイを改めて紹介しておきます。
とくに、83歳にしてますます意気軒昂の
邱永漢さんの元気パワーの秘密を知っておきましょう。

           *

●特別寄稿
一生書生 ――糖尿病の人は頭を使え          邱永漢

「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」という、
京都の高雄病院という糖尿病専門の病院の江部康二院長が、
臨床実験をして得たデーターをもとにして書かれた本があります。
従来の糖尿病の治療法は
カロリーの制限に重点をおいていましたので、
初期の頃の私もお医者さんからあれを食べてはいけない、
これを食べてはいけないとうるさく言われたものです。
でも私に言わせると、糖が出るということは不完全燃焼で
自動車の尻から黒い煙りを出しているようなものです。
黒い煙りをおそれてガソリンを入れるなと言われたら
エンジンはとまってしまいます。

だからガソリンを入れるなというのは間違いで、
どうしたら黒い煙を出さないですむかを工夫するのが
本筋ではないかと反論しました。
すると、お医者さんは適当に運動をして
エネルギーを消耗しなさいと私にすすめました。

続きは、また明日。


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2007年12月23日(日)

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