元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1946回
83歳・邱永漢さん「一生書生」

肺ガン治療の相談に来た70歳の女性から
「『いのちの手帖』創刊号に載っていた
邱永漢先生の『金言名句』のエッセイを読みたいんです。
私、HIQのファンで、関根さんのBLOGも知ったのですが、
83歳でも、とても元気に過ごしておられる
邱永漢先生の生き方を理想として、
どうしても見習って生きていきたいので、
『一生書生』という創刊号のエッセイを読みたいんです
ぜひ、HIQで再録してください」というリクエストがあった――
という話の続きです。

というわけで創刊号の邱さんの特別エッセイ
「一生書生――糖尿病の人は頭を使え」の最後の部分に登場する
糖尿病の名医、種連進の話を続けましょう。

          *

(種連進さんは)
その間にアメリカとアジアの各地に診療所を十数軒、
また北京では糖尿病専門の安苑中医院の院長をつとめ、
ロスと北京の間を半々ずつ行き来しています。
種先生のところで、
「愈消散」はアメリカではFDAの認定を受けた健康食品ですが、
日本ではプロ向けスーパー「ハナマサ」が販売をしています。
私は自分が試して見て、血糖値がすっかり安定したので、
種先生のために一肌脱ぐ気を起し、
3年前に「邱永漢中国4千年シリーズ」の第一巻として
種連進著「驚異の漢方「愈消散」―糖尿病に悩む人に」
をグラフ社から発行しました。

私が種先生の紹介文を書いたほか、
どうして「愈消散」ができたか
という対談もやっており、またご本人の解説のほか、
「愈消散」を飲んだ患者たちの体験談も満載されています。
糖尿病に悩む仲間のみなさんは、
こうした本をよく読んでから、
ご自分で知恵をめぐらせて”人体実験”をしてみて下さい。
ちなみに、わたしの好きな言葉に
「一生書生」という中国の金言があります。
どんなに年をとっても、
また社会的地位のある人になっても
学生時代の一途な生き方を
持ち続けることが大切だという意味です。

私は月に1回、定期検診のために
お茶の水の順天堂医院にかよっていますので、
その度に学生時代、赤門に通学した
お茶の水から本郷に向う道を通ります。

昔はバスになかなか乗れなかったために
徒歩で15分もかけて歩いた道を、
いまはロールス・ロイスでゆっくりと走りますが、
私自身はいまでも角帽をかぶって歩いている錯覚を起します。
少くとも精神的にはあの頃から
大して成長しているとは思っていません。
毎日、自分に言いきかせていることを
「一生書生」という文句にして、
自分の部屋に掛けているのです。

             *

すでに読んだ方もおられるでしょうが、
まさにお金だけでなく、いのちの財産も大事にしようという
珠玉のエッセイです。
「お金の神様」であるとともに、
いまや「いのちの神様」とも敬愛されている
83歳の邱さんの実に人生の深奥に迫る処世エッセイですね。

病気の人でも、健康な人でも、
この「一生書生」をゆったりと元気に過ごす
長寿時代の座右の銘として応用してみたらどうでしょうか?
きっと、明日の希望のパワーが湧いてくるはずです。


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2007年12月25日(火)

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