旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第15回
マイレージを上手に使い切る

皆さんマイレージはどれくらい貯まっていますか?
現在マイレージサービスを実施している航空会社は、
国内線、国際線を合わせて30数社に上ります。
マイレージは1981年にアメリカン航空が始めたもので、
その後アメリカ全土、ヨーロッパ、オセアニア、
東南アジアの航空会社にも広がり、
日本でも90年代半ば過ぎから急速に普及。
最近では中国やロシアの航空会社でさえも実施するようになり、
もはや世界中に広がりました。
飛行機を頻繁に利用する人なら当然のごとく加入しています。

マイレージは航空会社のサービスのひとつに過ぎないわけですが、
ここまで普及したのはサービスの内容に魅力があるからです。
特典はタダで飛行機に乗れる無料航空券、
上の座席クラスに乗れるアップグレードなどと魅力的。
貯めてみると分かりますが、マイルが貯まっていくのには、
まるで貯金が増えていくような嬉しさがあります。
銀行に貯金しても預金者をバカにしているとしか思えない利子しか
つきませんが、マイレージならボーマルマイルと称して、
数千マイルも貯まるキャンペーンを実施する航空会社も多い。

ただ、最近はマイルを貯める手段が多くなりすぎました。
飛行機に乗る、ホテルに泊まるといった定番の貯め方に加え、
電話、インターネット、レストランでの食事、ガソリンスタンド、
もう把握しきれないくらいあります。
航空会社はなるべく多くの店舗や会社と提携をすることによって、
自社のマイレージを使ってもらうようにします。
一方でお店や会社には1マイル=2円ほどで売るしくみ。
つまり、マイレージは航空会社のマーケティング・ツールであり、
その売上を伸ばすために提携先を増やしているわけです。
その提携先が増えるたびにマイル獲得の手段として利用するのも、
もちろんマイル獲得の有効な手段ですが、
一方でそれは航空会社のいいお客さんです。

忙しい毎日を送る人にとって提携先をいちいち把握するのは大変。
旅行で飛行機やホテルを利用したとき、それにクレジットカードの
使用金額をマイルに換算するくらいでも相当貯まります。
ただ、日系の航空会社のように、3年で獲得マイルの有効期限が
来てしまうものは多くの手段を使って短い期間にマイルを稼ぐ
必要がありますが。それが面倒なら、マイルの有効期限の長い、
あるいは期限がない、アメリカ系航空会社などの
マイレージにするのもいいと思います。

マイレージは航空会社の都合でいつでも中止できるサービスです。
自国の航空会社でも他国の航空会社でもそのことに違いはない。
使い勝手と自分の価値観に合わせて選ぶのが賢いといえるのです。


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