旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第157回
海外で元気を取り戻す

いつ頃からだったでしょうか、
日本に帰るとげんなりするようになったのは。
10数年前に初めての海外旅行から帰ったときは、
もちろん、そうは感じませんでした。
はっきり日本の元気のなさを感じるようになったのは、
98年とか、90年代の後半になってからだと思います。

最初は東京だけが疲れているのかと思ったのですが、
どうも違うようです。
私は出張やプライベートで国内旅行もよくしますが、
やはり皆どことなく元気がない。
沖縄は最近行っていないのでよく分かりませんが、
東京から九州くらいまでは、そう感じます。

ただ、それでも小さな子供はけっこう元気です。
公園などに行くと幼児は活き活きと遊びまわっている。
よく見ていると、小学校の三年生か四年生くらいから、
しょんぼりとしていくような気がします。
大人になるにつれて、げんなりしていく。
ということでしょうか。
教育制度や学習塾などと関係があるのかも知れません。
人間は環境の動物ですから、
今の日本で溌剌としているのも、変な感じです。

私も周囲の人によく言われます。
海外では活き活きしているのに、
日本に帰ってくるとトーンダウンするね、と。
知らない所へ行くのが好きだという性格もありますが、
やはり日本には、なんともいえない重苦しい空気があり、
それに無意識に反応してしまうのでしょう。

フィリピンのスラムや極寒の国から帰ったときは、
日本はいいところだと、それは思いますよ。
ですが、自然と共存しているニュージーランド、
わが世の春を謳歌しているカリフォルニア、
そんな場所から帰国すると、まさにげんなりです。
元気になるために、海外へ出かけるとしますか・・・。


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