第23回
カフェ開業のスタートに立つ その3
家族の力……万人の力なり

漠然から真剣に、
カフェの開業を決意した家長の行動と言動は
その日の内に家族が知る事になります。
まだ何も話さない内にです。
それは一個のマッチであったり、
絶対今まで買ってこなかったコーヒー豆の袋を見た時、
家族は気がつくのです。

その第一発見者は妻です。
このまま三食昼寝付で老後は日帰り温泉旅行が待っているのに、
突如として太平の夢を破られるのですから妻はうろたえます。
「この日の為に用意して置きました。
どうぞお役に立てて下さい」と云う山内一豊の妻は
砂の中の金程少ないと覚悟しなければなりません。
多くは徹底した反対に合うだけです。

しかしこの妻をはじめとする家族の協力なくして
カフェ一店を開業する事は不可能と考えて下さい。
実は家族が反対するのは、
未経験ゆえの知識や技術のなさゆえに
反対しているのではありません。
なぜカフェをやる事に至ったのかを知りたいのです。

人は不満の内に生きています。不満の反対は満足です。
しかし満足は永遠にありませんですから
不満はエネルギーと考えれば良いのです。
しかし本当に恐いのは不安です。不安の反対は安心。
家族は不満ではないのです。不安なんです。
もしこの不安を解消しないと不信になってしまいます。
不信の反対は信用、信頼です。
カフェが成功したときに始めて信頼が生まれます。
この不安な家族に自らは何をすべきか。
大胆な発想と緻密な計画と実行が必要です。


『不満 ⇔ 満足
 ↓
 不安 → 安心
 ↓
 不信 → 信頼
これが人の行動心理です』


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