第47回
タイムリミット150日の記録 その2
150日前 ひらめきは不と無から生れる

松井さん、ひらめく前に実は数知れない
仕事上の悩みをしました。
不動産業を甘く考えていた訳ではありませんが、
入社して3日松井さんは自分の知識のなさと
「資格」のなさを痛感する出来事に遭遇します。
それは新しいテナント物件に入居する店や
企業を紹介、斡旋する事を専任出来るコンペに負けたからです。
賃貸物件の手数料収入だけでは
社員20名を食べさせるのは大変です。
リーシィングと云うテナントの構成が出来る仕事は
企画料も高く魅力的な仕事です。

松井さんはその後色々な思いつきをしました。
その目的は会社の発展です。
100の思いつきは1つのひらめきを導き出します。
そのひらめきは自らの会社が外食産業に進出して
実際の店を経営して見る。
それは2つのメリットをもたらす。
会社への利益としての貢献と知名度のアップだ。
このひらめきは悪い方法ではありません。
その最大の理由は自社で店舗として
経営出来る物件をすでに持っている事です。

松井さんの仕事は人と会う事です。その場所は様々です。
自社のオフィスはもとより、
ホテルのコーヒーショップや、
セルフサービスのカフェの時もあります。
松井さんは思いました。
大都会だけでなく日本の人口の85%が市に住み、
都市型生活をしている。
だから人と人の出会いの場、心と心がふれられる場が必要だ。
それが足りない。
今あるカフェは機能性サービスが中心で
情緒性サービスが足りない。
この2つの機能を持つカフェがあれば
ひょっとしたらビジネスとして
成り立つかも知れないと考えたのです。


『ひらめきは不と無と云う感性が受けられる力ほど尖く深い』


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