弁護士・高島秀行さんの
読んだらわかる訴訟の話

第26回
悪徳弁護士の見分け方

悪徳弁護士というと、
どういう弁護士を思い浮かべますか?
悪い人、悪い企業からでも、
お金をもらえば依頼を受ける弁護士のことでしょうか?
それとも、依頼者から高いお金を取っておきながら
適切な事件処理をしない弁護士のことでしょうか?
ドラマで出てくる悪徳弁護士は、前者が多いようです。

しかし、前者の悪徳弁護士が相手方になることはあっても、
みなさんが依頼することはないと思いますから、
あまり問題はありません。
もしそういう弁護士が相手になったとしても、
みなさんも弁護士をつけて対抗すれば何とかなります。

しかし、後者の弁護士に依頼をしてしまうと、
弁護士費用を払ったのに
何にもならなかったということになりかねません。
このような悪徳弁護士を見分けるには
どうしたらよいでしょうか?

これは非常に難しいです。
悪徳弁護士が自分で
「私は悪徳弁護士です。」
などと言うはずはないからです。

そこで、僕がこれまで依頼者から聞いた話や
弁護士会の懲戒事例などから判断して、
一応こういう人は危ないという例を挙げてみましょう。

・弁護士費用が高い。
 一般に弁護士会報酬規程によると
 弁護士費用は高いと感じられると思われますが、
 それよりも高く報酬を請求して、
 弁護士会から懲戒を受けるというケースもあります。

・事件をことさら大きく難しくする。

・請求金額を必要以上に多くする。
 弁護士会報酬規程では、事件が大きく、
 請求金額が多くなればなるほど
 弁護士費用を高く請求できるので、
 裁判ではそんなに認められないにもかかわらず、
 弁護士が主導して請求金額を
 多くしたりするケースがあります。

次回に続きます。


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