弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第48回
マンションか? 戸建か?

マンションか? 戸建か?なんて、
住宅情報雑誌のタイトルみたいですが、
そういう雑誌に取り上げられているような
セキュリティや住環境の話ではなく、
法律的な観点から、説明したいと思います。

戸建は、普通、
建物全部が自分の所有権ですから、
法律的には、あまり問題になりません。

管理にお金をかけたければ、
全額自分で出せばよいだけですし、
修繕したいときにして、
建て直しするかどうかも
自分で懐具合と相談して決めればよいのです。

これに対し、マンションは、
購入した部分は自分のものですが、
他の部分は他人のものだったり、
共有だったりします。

そこで、通常のマンションの管理を
共同で行なわなければならないし、
大規模修繕に備えて、
修繕費を積み立てなければなりません。
さらに、マンション全体が老朽化した場合は
建て替えなければなりません。

これらについて、
自分独りで決めることはできません。
マンション各戸の所有者で、
構成される管理組合で、話し合って、
多数決などで決めることとなります。

これらのように、
マンションを購入した場合は、
多数で一棟の建物に居住し、
共同で管理していかなければならないことから、
法律的にいろいろ問題が生じてきます。

マンションは、
戸建と比べると土地を効率よく使うので、
同じ金額を出して購入するのであれば、
駅からの距離、高層からの眺望、
セキュリティ、建物の質などの点で
戸建より上回る点が多くなるのが普通です。

しかし、法律的に問題が
生じることがあるということも
認識して購入していただきたいと思います。

次回、マンションにおけるトラブルの具体例を
取り上げます。


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2005年3月29日(火)

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