弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第146回
みなさんに関係ある法律

前回、みなさんの生活に関係があるのは、
みなさんの知っている「憲法」「刑法」よりも
「民法」「商法」だとお話ししました。
みなさんが、社会人になると、マンションやアパートを
借りるでしょう。このマンションを借りる契約は
「賃貸借契約」といって、「民法」の問題です。
マンションや戸建を購入する「売買契約」も
「民法」の問題です。

マンションや戸建について、代金を払っても登記がないと
所有権を主張できなくなるなどということを
決めているのも「民法」です。
結婚についても、離婚して財産を分けることについても、
「民法」で決められています。
交通事故に遭ったときの損害賠償請求も、
「民法」が根拠となります。
高齢になったときの財産管理や亡くなったときの相続、
遺言も「民法」の問題です。
だから、みなさんの生活の節目には、
「民法」が関係してくるのです。

また、みなさんは、収入を得るために、会社に就職するか、
会社を経営する人がほとんどだと思います。
だから、みなさんは、会社と何らかの関係を持っているわけです。
その会社についてルールを決めているのが「商法」です。
平成18年5月1日からは、「会社法」となります。

だから、「商法」は、みなさん、特に会社を
経営している人あるいは会社経営をしようとしている人の
生活に関係してきます。会社が物を売ったり、
仕入れたりする取引(契約)のルールを定めているのが
「民法」と「商法」なのです。
そこで、みなさんが、法律に関心を持たれるならば、
「憲法」や「刑法」ではなく、「民法」や「商法」に
持った方が面白いのではないかと思うのです。


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2006年4月11日(火)

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