弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第255回
トラブル・悩み事を人に話すと

僕は弁護士で、会社や個人のトラブルについて、
話を聞いて、法律上、どういう結論になる見込みが高いか、
したがって、どういう対処を取ればよいか
ということをアドバイスする法律相談が、
仕事の1つです。

みなさんから、法律相談を受けた経験から、
法律相談を受ける、即ち、
弁護士にトラブル・悩み事を話すことのメリットを
お話してみたいと思います。
まず、よく言われることですが、
人間、自分の置かれている境遇、トラブル、
悩み事を他人に話すだけで、
気持ちが落ち着いたり、すっきりしたりします。

弁護士に相談する内容は、
会社であれば、社内のトラブル、取引先のトラブルなど、
社長はなかなか従業員に話すことができません。
会社の支払が苦しいので会社を閉めた方がよいか
ということなどは、従業員が不安がるので、
絶対話せないことだと思います。
また、個人でも、夫婦や親族とのトラブルなど、
やはり親しい人にも言いにくいことだと思います。
人間、誰にも言えないとストレスが溜まってきます。
そこで、自分の抱えている問題を
弁護士に聞いてもらうだけで、
気分が落ち着いたり、すっきりしたりするようです。

僕は、法律や判例に基づいてアドバイスするので、
必ずしも相談者に有利な
回答ばかりをするわけではありません。
それでも、相談してすっきりしたと言われることは多いです。
それから、人間、今後どうなっていくかがわからない
と不安になるものです。

法律相談することによって、
「それなら、あなたの言い分が正しい」
と言われれば、もちろん、安心できるでしょう。
逆に、不利だと言われれば、
現実にどう対処すべきか具体的方策を考えることができるので、
前向きになれます。
1人で、トラブルや悩みを抱えていないで、
一度、弁護士に相談してみたらいかがでしょうか?





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2007年5月10日(木)

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