弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第334回
弁護士は、3通りの見方をする

弁護士が、法律相談でみなさんの話を聞いているときは、
大体、3通りの見方をします。
まず、依頼者の立場に立って、
一番有利な法律を適用できないかという視点から、
依頼者の話を聞きます。
その法律を適用するのに
必要な事実があるかどうかを依頼者に聞いていきます。
その中で、逆に、
相手の立場に立って、依頼者の話を聞いてみます。
相手だったら、
「それは知らない。」
「そんなことは言っていない。」
と言って来るでしょう、と。
それに、話の前後で矛盾していないか確認します。

「最初にそう考えて、そうしたなら、
次の時には、同じことをしないはず。
あるいは、したはず。」
という感じです。
そして、今の話には、
証拠や証人がいますか、と確認します。
その上で、依頼者の立場で、
一番有利な法律の適用を主張したときに、
相手が、こう反論してきたら、
裁判所の立場では、
どう判断されるかというもう一つの見方をするのです。

要するに、
こちらがこう主張したら、
相手がこう反論して、それに対し、
裁判所はこちらに有利に判断するのか、
不利に判断するのかと
依頼者、相手、裁判所の3つの立場にたって考えるわけです。

その影響で、
弁護士は、相談者の話を聞いているときに、
相談者にただ共感するのではなくて、
相談者の記憶が曖昧なところや
相談者の話が矛盾するところなどにこだわって、
何度もいろんな角度から質問をすることがあります。
これは、相手や裁判所は、当然、
そこの事実を聞いてくると予想されるから、
相談者が話したくなくても、
その点を執拗に聞くわけです。
相談者にとっては、
相談に来たのに
責められていると感じることもあるかもしれません。

弁護士の性格や聞き方にもよりますし、
程度の問題もあるので、
弁護士の方が悪い場合もあると思いますが、
通常は、
裁判になると、
相手や裁判官からもっと厳しいことを言われることから、
事前に、相手や裁判官から
その点を突かれても大丈夫かを確認するために、
弁護士が聞いていると考えていただいた方がよいと思います。





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2008年2月21日(木)

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