弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第548回
親しい弁護士には相談できない

何かトラブルがあったら、
普段親しくしている、あるいは、
よく知っている弁護士に相談したいと思うのが普通だと思います。

弁護士の人柄を知っていた方が、
信頼できるし、安心できますからね。

しかし、親類や友人などに弁護士がいるのに、
その弁護士に相談できないというケースもあるようです。

それは、異性とのトラブルや
離婚などの家庭内の問題のケースが多いです。
借金の整理などのケースもあります。

親類や友人の弁護士とは、
親類や友人として、トラブルを相談したり、
依頼したりした後も、
ずっと付き合っていく可能性があることから、
かえって、なかなか自分の弱みについて、相談しにくいようです。

親類や友人には、
自分がそのようなトラブルを抱えてないと思わせておきたい
という気持ちがあるのは、わかります。

また、離婚問題などでは、
自分と配偶者の両方がその弁護士と知り合いということもあって、
相談できないということもあります。

知り合いの弁護士に対してだと、
これまでのその弁護士との付き合いから、
良い人と思われているイメージを維持するために、
自分の本音や本当の希望を言いにくい
というケースもあります。

遺産分割で、知人の弁護士に強欲と思われたくないために、
自分が思っている要求よりも
少ないもので承諾してしまうなどです。

みなさんにも、親しい友人には話せないけれども、
何の関係もない人には話せるということがあると思います。
それと同じことですね。


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2010年4月27日(火)

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