弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第665回
今度は水です

水は無料(ただ)と言われていた日本でも、
みなさん、ミネラルウォーターを買って飲むようになり、
震災後は、ペットボトルの水が売り切れで
手に入らなくなったことは記憶に新しいところです。

邱さんも、中国株で注目している業界の1つに
水を取り扱う会社を挙げています。

そのように世の中が注目しているところに、
悪い人も目を付けるのです。
今度は、水の詐欺の話です。

日経新聞によれば、
「水源地に関する権利を買えば確実に儲かる」などと言って、
投資を呼びかけて、投資をしてもらうと
連絡が取れなくなるというトラブルが、
昨年11月以降急増し、
国民生活センターに約600件もの苦情や相談が来ているそうです。

震災前から、水に目を付けて、
金儲けを企むとは、先見の明がある詐欺師かもしれません。
しかし、水をだしに使っているだけで、手口は至って単純です。
投資すれば儲かると言ってお金を出させて、
そのまま消えてしまうというものです。

ただ、儲かることを信じさせるために、
その権利を何倍もの値段で買い取りたいと
仲間に電話させているようです。

これは、以前流行った未公開株詐欺と同じ手口です。
未公開株詐欺のときも、
その株は値上がりするから買い取りたいと
仲間に未公開株を取得しようとしている人に電話をさせていました。

詐欺は、ネタが変わるだけで、
儲かると信じさせて、
お金を出させるという手口に変わりはありません。

みなさん、儲け話にはくれぐれもお気を付けください。
世の中そんなに簡単に儲かる方法はありませんから。

本当にそんなに簡単に儲かる話なら、
誰にも黙って、
知り合いから借金をしてまで、自分でやるでしょう。


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2011年7月5日(火)

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