第29回
毛主席曰く「女性は天の半分を支える」

先日、ある調査の結果を見た所、
北京女性の理想の夫は上海人男性だ、
という結果が出ていました。
その理由は「上海人男性は良く気が付き、
まめまめしく働いてくれるから」というものでした。

元々、北京人と上海人は仲が良くないのですが、
火に油を注ぐような結果が出てしまいました。
この結果を見たある北京人男性は
「上海の男は女々しい。
よく気が付くとかまめまめしいとか言って
一見誉められている様だが、
結局は女に利用されているだけじゃないか」
と言っていました。

北京を含む華北地区や、
HiQ編集部shenさんの故郷である、
黒龍江省など東北地区の男性は、
豪快さと信義を重視し、
男同士でアルコール度数が50度を超える白酒を、
干杯干杯でガバガバ飲むのが真の男、
「男たるものこうあるべし」と思っています。
そういう人達の目には、
上海人の男性は「女々しい」と映るのでしょう。
逆に上海人からみると北京の男性は
「虚勢ばかり張って、偉そうに」という事になります。

こんな豪快な北京の男性ですが、
家事はちゃんとやります。
北京に限らず中国では、子供がいようがいまいが、
共働きが常識ですので、
家事は当然の事ながら分担してやります。
通常、夕飯の支度は先に家に着いた方がやる様です。
「うちのだんなは、私より料理がうまいのよ」と言う
北京の女性もいますので、
北京の男性もやる事はやっている様です。

中国は職場でも男女は完全に平等です。
かの毛沢東は「女性は天の半分を支える」と言いましたが、
どこの企業でも、女性の総経理や女性の管理職が
ごく自然に働いています。
もしかしたら、中国は女性の方が
優秀な人材が多いかもしれません。
私は丸紅北京支店にいる時に、スタッフを補充する為、
たくさんの人の面接を行いましたが、
女性の方が優秀な人材が多かった様に記憶しています。

冒頭の調査結果を見ても、今後、
中国では強くて優秀な女性が、
男性を尻に敷く傾向が、
どんどん強くなっていきそうな感じです。
男性が逆に男女平等を訴える日も
近いのではないでしょうか。


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