第57回
開業3ヶ月で7kg痩せた

そんな事で、数々の試行錯誤を繰り返しながら、
「成功報酬ベースの仕事はしない」とか
「お客さんは自分で探す」など、
事業を進めて行く上での独自のルールを確立していきました。
しかし、継続性のある仕事は取れず、
その間にも資金はどんどん減っていき、
将来の展望が見えないまま月日が過ぎていきました。

当初、全く無収入でも1年半は持つはずだった資金も、
収入がほとんど無い上に、
出張旅費やサンプル送付費用など、
成功報酬ベースの仕事を受けていた時の予想外の出費の為、
あと1年、持つかどうか分からなくなってきました。

手持ちの資金を使い果たしたら、
日本に帰ってまた1からサラリーマンを始める、
と腹を括っていましたが、
手持ちの資金がすごい勢いで流出していくのを目の当たりにして、
さすがに「食べれず、眠れず」の日々が続き、
体重は開業3ヶ月で7kgも減ってしまいました。

家賃をセーブする為に、郊外の中国人用マンションに住んだのも、
気分を沈ませる要因となりました。
お湯が出ない事があるし、都心からはえらい離れてるし、
周りは宅地開発の工事現場ばかりだし、
テレビはつまらない中国の番組しか映らないし。
今まで住んでいた快適な日本人用マンションとはえらい違いです。

特に、日本語のテレビが全く無くなったのは
予想外につらかったです。
中国人用マンションで海外の衛星放送を受信する事は違法です。
海外の衛星放送の受信が許されるのは、
ホテルと外国人用マンションのみです。
当初は日本の放送が無くても、
ニュースは会社のインターネットで見れば良いし、
どうという事は無い、と思っていたのですが、
やはり、日本語のテレビが一切無い、というのはつらいものです。

2001年の大晦日は、
妻と子供たちに「どうしても紅白歌合戦が見たい」と泣き付かれ、
自宅から一番近いHoliday Innに部屋を取って、
家族で紅白を見て年を越しました。
今は、外国人用マンションに引っ越しましたので、
NHKのBS1/2だけではありますが、
日本語のテレビを堪能しています。
お陰様で、去年の紅白歌合戦はちゃんと自宅で見る事が出来ました。


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