第97回
元祖中国をはるかに凌ぐ日本のラーメン

中国料理で言う「主食(ちゅーしー)」とは、
ごはん類、麺類などの事を指し、通常、食事の最後に食べます。
日本料理でも高級懐石などでは、料理が全て出終わった後に、
ごはんとお新香と味噌汁が出たりしますが、
中国ではその辺の大衆食堂に行っても、そういう食べ方をします。

料理を十分に食べて、それでもお腹に隙間がある場合は、
その隙間を埋める為に仕方なく主食を詰める、
という感覚ですので、
中国での主食の地位は、他の料理に比べて一段低い所にあります。
そんな扱いですので、中国の主食は明らかに力が入っていません。
おいしい主食など考える暇があったら、
おいしい料理を作る事を考えるべきだ、という感じです。

ラーメンもチャーハンも餃子も、中国では主食の範疇に入ります。
日本のラーメン屋で、サラリーマンが
「ラーメン・餃子セット」とか
「ラーメン・チャーハンセット」とか、
主食を組み合わせた食事をしているのを見たら、
中国の人たちは
「何という貧しい食生活なんだ」と思う事でしょう。

ラーメンもチャーハンも餃子も、
中国では主食として格下の扱いしか受けませんが、
日本では立派な一つの料理としての扱いを受けています。
特にラーメンは、日本でどんどん進化し、
もはや元祖中国のラーメンなど
足元にも及ばないほどおいしくなっています。

日本人は海外から輸入したものを、独自に進化させて、
すばらしいものに仕上げる才能があります。
麻雀も元々は中国が本家ですが、
日本の麻雀の方がゲームとしてはるかに面白いです。
中国の麻雀は捨て牌を揃えて置きませんので、
筋を読む事もありませんし、フリテンもありません。
点棒も無く、ウマもありませんので、
この手で上がればトップ目を取れる、
という様な戦略もありません。
鳴いても何しても、何しろ早く上がった人が勝ち、という、
トランプのババ抜きと同じぐらい単純なゲームです。

日本のおいしいラーメンを
中国のラーメンとは全く別のものとして、
中国に逆輸出したら、受けるのではないかと思います。
すでに「日式ラーメン」のお店は、
北京のそこかしこに出来始めていますが、
麺にもスープにもこだわった
「これはおいしい!」と言える様なものはまだありません。
日本で行列が出来る様なラーメン屋さんが中国に来れば、
主食の地位の低さを跳ね除け、
必ずや中国でも多くの人に受け入れられると思います。


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