第447回
信頼できる中国人のビジネスパートナー

さて、何で起業するかが決まったら、
次にしなければならないのが、
信頼できる中国人のビジネスパートナーを
見つけることです。

もちろん、1人で起業してもよいのですが、
お役人の対応や、中国企業との交渉は、
日本人ではどうしても入り込めない部分があります。
こうした中国人が得意な分野は、
中国人パートナーに任せて、
私たち日本人は、日本人が得意とする分野に
注力できるようにするべきかと思います。

私のパートナーの劉さんは、
私が丸紅の北京支店で勤めているときに、
一緒に働いていたスタッフの奥さんですし、
一緒に仕事をしてみて、
非常に優秀な人だということが分かりましたので、
今では全幅の信頼を置いています。
こうした「この人にだまされたのなら仕方がない」
と思えるようなパートナーにめぐりあえたことは、
私にとって非常に幸運なことだったと思います。

ただ、実際問題、短い付き合いの中で、
「この人は本当に信頼できる人なのかどうか」
というのを見極めるのは、非常に難しいことです。
中国ではいまだに、
「中国人パートナーに金を持ち逃げされた」とか、
「中国人パートナーに会社を乗っ取られた」とか、
そんな話がたくさんあります。

そんな話を聞くたびに
「そんなことなら、うちに相談してくれたらよかったのに」
と思います。
少なくとも私は、金を持ち逃げしたりはしませんので...。

ま、こればっかりは縁ですので、
どうしても信頼できるパートナーを見つけられない場合は、
1人で起業して、そのかわり、
優秀な中国人スタッフを高給で雇い入れる、
ということでも良いかと思います。
どちらにしても、日本人が中国で起業をするにあたっては、
中国側のことを取り仕切ってくれる
優秀且つ信頼できる中国人のパートナーや
スタッフの存在が不可欠です。

そして、いよいよ会社の設立、となるわけですが、
これはどちらかといえばどーでもよいことです。

私は時々「中国で起業したいので、
中国での会社設立方法を教えてください」
というご質問を頂くのですが、
そんなのは、中国人のパートナーやスタッフが、
各関係官庁に問い合わせれば、すぐにわかることです。

北京には更に、会社設立手続を一気に行えるよう、
各関係官庁の窓口を一堂に集めた投資大庁や、
手数料を払えば会社設立手続を全て代行してくれる
会社設立代行会社などもあります。

中国で起業をするにあたっては、
そんなどーでもよいことよりも、
中国の人たちのものの考え方や、
中国の現状を理解することの方が、
ずっとずっと大切なことなのです。


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