第1115回
輸入スナック菓子 VS 国産スナック菓子

日本のスナック菓子は非常においしいです。
中国に住んでいると強くそう思います。

もちろん、中国にも国産のスナック菓子はあるのですが、
おいしいものは非常に少ないのが現状です。
中には「こんなものがよく製品化されたな」と思わせるような、
ものすごくまずいお菓子もあります。

日本に住んでいるときには
そんなことは思わなかったのですが、
海外に出てみると改めて
日本は「買い物天国」であることがわかります。
マーケットが成熟し、競争が極端に激しくなった結果、
安くて品質の良い製品が
どんどん開発されているのだと思いますが、
開発しているメーカーの方は
大変なご苦労をされているものと思います。
日本は本当に「買えば天国、働きゃ地獄」の国だと思います。

さて、これだけ製品のレベルに差があると、
当然、日本を含む外国から
中国に輸入されてくるスナック菓子が増えます。

私の家の近所のスーパーにも日本のスナック菓子が
たくさん並ぶようになってきたのですが、
日本から北京に持ってくる費用が加算されているためか、
日本では100円ちょっとで売られている商品が
20元(280円)以上したりします。
しかし、それでも売られている日本のスナック菓子が
どんどん増えているところを見ると、
その値段でも買っている人がたくさんいるのでしょう。

従来、外国から輸入されてきたスナック菓子は
そのまま売られていましたが、
中国国家工商行政管理総局は今年9月、
輸入菓子類には中国語で書かれた成分表などの
ラベルを貼付することを義務化しました。
しかし、同局が先日、
山東省の青島市で調査した結果によれば、
この制度が徹底されておらず、
約8割の製品に中国語のラベルが貼ってありませんでした。

この結果に対し、ある店舗経営者は
「輸入品は国産品より品質が良い、
というイメージが浸透しているため、
中国語表記がなくても多くの消費者が
品質に疑問を持たずに購入する」とコメントしています。
また、更には「中国語表記があると
国産と間違われて売れなくなる」との声もあったそうです。

取り締まる側の工商行政管理総局は
メンツ丸つぶれ、といったところですが、
中国政府は輸入品の取り締まりをするよりも、
国産品の品質向上に力を入れた方が良いのかもしれません。


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2009年12月2日(水)

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