第1246回
中国の割り箸使用量削減政策

先日、中国商務省、
国家発展改革委員会、環境保護省は連名で、
飲食店での割り箸の使用を減らすよう求める通達を出しました。
使用量削減のほか、生産から流通、回収に至る
全過程での監督を強化する、とのことです。

商務省によれば、
中国で1年間に消費される割り箸は400億膳を超え、
その製造に2,500万本の木が消費されているのだそうです。

こうした割り箸の消費による森林破壊を食い止めるために、
今回の通達では、店舗型飲食店では洗えば再使用が可能な箸を、
デリバリー型飲食店では成長が早い
竹製の割り箸を使用することを求めています。
また、割り箸生産への新規参入制限、割り箸使用量抑制税制、
回収利用の仕組み構築などの施策も盛り込まれているそうです。

私も最近、淘宝網で「エコ箸」を買い、
常時持ち歩いて割り箸を使わないようにしています。

私が買った「エコ箸」はこれ。

黒檀と栗の木で作った箸が1膳ずつと
箸を包む麻布がセットになっています。

麻布で箸を包むとこんな感じになって携帯に便利です。
お値段は本体19元(238円)プラス送料10元(125円)で
合計29元(363円)也。

当初私は、以前ご紹介した
プラスチックのケースに金属製の箸とスプーンが入った、
下の写真の「エコ箸」セットを買おうとしていました。

しかし、この「エコ箸」セット。
本体価格が3.3元(41円)であるのに対して、
送料がその3倍の10元(125円)。
私は3.3元のモノを買うのに、
10元の送料を払うことにどうしても納得がいかず、
10元の送料が気にならないぐらい
値段が高いモノを無理矢理探したところ、
見つけたのが今回買った19元の「エコ箸」でした。

人件費の上昇、人民元高などで、
中国は世界の工場としての役割を終えた、
と言われて久しいですが、
なんだかんだ言っても、やはり日本の製品と比べると、
中国製品はまだまだ圧倒的に安いように思います。

その圧倒的に低い生産コストで生産できるが故に、
今まで中国は自国のみならず、
日本の割り箸需要も一手に引き受けてきたわけですが、
今後は、そうした経済合理性を超越して、
日本の、とか、中国の、といった国の区別なく、
地球全体の資源を守っていく、という姿勢が、
両国民に求められているのではないか、と思います。


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2010年10月4日(月)

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