■柳田洋・北京からの画像便り No.343 ■


新築マンション販売センター

北京の街から車で40分、
北京の東の郊外に建設中の新築マンションの
販売センターに行ってきました。
世界的な金融危機の影響による景気の減速で、
中国の不動産価格も下落に転じていると
聞いていますので、
いまどき誰も新築マンションなど買う人はいない、
販売センターは閑古鳥が鳴いているのではないか、
と思って行ったのですが、然に非ず。
販売センターには写真のように
たくさんの人が押し掛け、
先を争って新築マンションを買っていたのでした。
彼らのお目当ては今から1年半以上後、
2010年末に引き渡し予定の
期房(ちーふぁん、先物物件)です。
期房は現房(しぇんふぁん、現物物件)と比べて
2-3割は安いのですが、
2010年末ぐらいになればさすがに景気も回復して、
不動産価格も上昇していることが予想されますので、
引き渡しと同時に新築マンションとして転売しても、
結構な利ざやが稼げるのではないか、
という目論見のようです。
売り出されている期房の現場を見に行くと、
まだ土台しかできておらず、
本当に購入価格に見合った価値のあるものが
建設されるかどうかは、誰にもわかりません。
しかし、物件の絶対的な価値には関係なく、
値上がりが見込まれるならば何しろ買え!という
2007年のマンションバブルの時に発揮された
中国の人たちのギャンブラー体質は、
この不景気の真っ只中においても、
全く変わってはいないようです。

撮影日:2009年5月10日(日)
撮影:柳田洋


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