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28. お客さんが満足しても商売はよくならない!?

全体的な顧客満足(CS)が高まると商売はよくなるはずです。
しかし、私が周りを見渡してみると、
その基本原則から若干ずれている店がいくつかありました。
私はそういった店に足を運び、なぜ顧客満足がそれほど高くもないのに、
商売が繁盛しているのかをつぶさに観察してまわりました。

その中には、いわゆる巷のファーストフード店もはいっていました。
その結果わかってきたのは、顧客満足のレベルが多少低くても、
場所と宣伝やプロモーション活動がうまければ商売ははやると言うことでした。
邱先生がたびたびおっしゃる
「第一に場所、第二に場所、第三に場所」はまさに商売繁盛の大原則なわけです。

また、中国人の誰もが「別においしくないけど頻繁に行く。」
と言っているファーストフード店に通う理由は、
子供用のおもちゃだったり、大人がよろこぶアクセサリー等を
上手くイベントに活かしていました。

簡単にまとめると
商売繁盛= CS(顧客満足) × Location(場所) × Promotion(広告宣伝等) 
なわけです。
ここまで整理できた段階で私はもう一度考えました。
「この3つの要素と商売繁盛の関係はどうなっているんだろう?」

ここ成都には、場所もひどいところにあって、
宣伝もひったくれもないような、裏通りの普通の麺屋が、
それこそ異常にはやっている場合があります。
このことは商売繁盛の公式を使ってどのように説明できるのか?
と考えているうちに頭の中がすっきりと整理されてきました。

「結局そういうことか!」

商売繁盛とCS(顧客満足)とL(場所)とP(宣伝)の関係は
下の図でこんな風に説明できます。


商売繁盛はCSとLとPの関係によってきまる。
しかし商売の成功を長期的に支えるのは、CSそのものである。
つまり、場所がよくて、宣伝がうまくても、やっぱりだめなものはだめ。
逆に、場所が悪くて、宣伝がへたでも、
そもそも満足度の高いものを売っていれば繁盛は時間の問題だということです。

長期的なお店の成功の鍵はやはりお客さんが喜んでくれるか
(=CSが高い)どうかなんです。
場所や宣伝のどちらかに頼って繁盛している店は、悪く言うと勘違いをしやすい。
つまり、原則の一番の核であるお客さんの満足を押さえずして成功しているということは、
自分の実力以上に繁盛するということ。
そんな状態で店舗を多数展開しても長期的な発展は望めない。

ここまでわかると、自分にたいしてこうつぶやきました。
「今の場所の悪さは身にしみて辛いけど、
これも"商売の原則を学びなさい"と先生にいただいた課題だと考えて、
お客さんをとことん喜ばそう。」

そして、商売繁盛の公式に照らし合わせて自分のお店をチェックすると、
面白いことがわかってきました。


2007年10月1日(月) <<前へ  次へ>>