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106.センスのいい成功

サクセスには、スウェット(汗)、スキル、センスの
3つのSが必要という話の続きです。

最後のセンス。
これが難しい。
汗もかける能力もあるだけではだめのような気がします。
いや、汗と能力を補完するのが、このセンスです。

例えば、最適と思われる人事制度を作る。
その後、社内でなんらかの人事上の問題が発生したときに、
自分の組織を俯瞰して「なにかがおかしい。」
と皮膚で感じられるかどうかがこのセンスです。

このとき、スキルとセンスは何が違うのか?

簡単に言うと、スキルとは、何かを作り上げたり、
既に存在している問題を解決する「能力」のことで、
センスとは、テーマもわからない、問題も見えていないうちから、
ぼや〜っと「何か大切なことを感じる力」です。

言ってみれば、これもパターン認知で
経験の積み重ねでもあるわけですが、
何かを認知する前の前提となるのが、
何を良しとして何を悪しとするかの価値判断です。

皆さんにもご経験あると思うのですが、
世の中のたくさんの現象のなかで、
いったいそれがよいことがどうかというのは
判断しにくいと思うのです。

例えば、最近の日本の非正社員労働者の大量解雇の問題。
これを悪いことかどうかを正しく判断できる人は
それほど多くないのではと思います。

私は中国にいるので、日本のニュースについて、
比較的客観的に捉えることができます。
なぜなら、日本の空気を感じることがないからです。
日本のテレビや街の空気に触れることがないので、
惑わされることがないのです。

今回の大量解雇のニュースを見たとき、
「あれ?そもそも非正社員っていうのは、
そもそも労働市場の硬直性を解決するための
調整機能を担っていたんじゃなかったっけ?」と思ったのです。

本人だって、
「私は、あんまり長期的に仕事ができるかどうかわかりませんから、
まずは、期間限定でやらせてください。」
という意思がある人もいるはずです。

それが、期間が切れましたといわれた瞬間、
「そりゃないじゃないか。」というのはどうもおかしいのです。

ところが、日本のニュースを毎日見ている人は、
「住むところがありません。家賃が払えません。」
という人を見てしまうと、
やっぱり人間の情として「かわいそう。」という感情が生まれ、
そして、それが怒りに変わっていくのです。

でも問題の本質はそこにはないのです。

そこのところの

本質を感じられるかどうかがセンスです

私は過去、繰り返し繰り返し上司に怒鳴られては、
作った資料を破り捨てられ(実話です)、
何度も泣く思いをしながら仕事をしてきましたが、
今振り返ると、この苦い経験が
センスを鍛えるのに役に立っているのです。

だって、考えてください。
人が徹夜して作った資料を1分で破り捨てる上司ですよ。
もうこれは反射的にセンスで判断していること以外にありえない。

これを体験すると、自分の体に何が正しくて、
何が正しくないのかのセンスが刻み込まれるのです。

いやいや、当時は噛み付いてやろうかと思っていた上司ですが、
ほんとありがたいものですね。


2009年4月6日(月)

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