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108.向こう側から眺めてみる

先週のカンブリアの話から続きますが、
「おかれた環境でベストを尽くす」ということ以外に
もうひとつ言われていたのが「顧客視点でものを見る」です。

あ〜、この言葉も世の中で使われすぎてほころんでいる。
が一方で、この言葉の大切さをどうやって伝えたら良いか、
よくわかりません。

また、自分に定期的に
このことの確認を迫ることの大切さをわからせるために
何をやるべきか考えています。

経営が少し波に乗ってくると、
どこの社長でも利益率を高めることを考えます。
そもそも利益は企業の存在と成長の源泉ですから、
そのこと自体は悪いことではないんですが、
たぶん、その過程でほぼ100%の人間が
間違えそうになると思うんです。

実は、利益率を短期的に高めることはものすごく簡単です。
方法論ならいくらでもありますし、
私がどこかの会社の社長について、2年ぐらい社長をやって、
財務状況を改善することなんてわけありません。
これは、私がすごいからではなくて、
やり方が既に存在しているからです。

実際、そんなやり方でジョブスキップを繰り返す社長はいますし、
私も見てきました。
でも、そういう社長が足跡として残す会社の姿は見るも無残です。
だって、彼の目的は、短期的に財務状況を改善して、
多額のボーナスをもらうことですから。

一方、長期的な成長を担保するものは、
「顧客の視点からみた本当の顧客の満足」です。

私も最近間違えそうになっています。
焼肉屋であれば、単純に原価率の低い商品や、
他の商品で使い残した食材をうまく利用して
新しい商品を開発することで、利益は高まります。
別にこの努力自体は企業努力として間違っていません。

でも、最近自分の店のメニューを見て
「これだけたくさんの商品のうち、ほんとにお客さんから
“いやー、あの店では絶対あれを食べたいよね。”
といってもらえるものがいくつあるのか?」
を考えて、自分自身ショックを受けました。

中国では、メニューにたくさん商品が載っていると
お客さんはその店に実力があるものだと勘違いしてくれます。
しかし、これは、過去の貧しかった中国の弊害です。
邱先生が少し前にコラムで書かれましたが、
四川省政府から招かれた食事会で30何品の食事が出された。

これはたくさん品数が用意できなかった貧しかった時代の反動です。
人間は豊かになると、そんなたくさんのものより、
1品のおいしいお茶漬けに感動するようになります。

あっ、別に今回は品数の話をしたかったわけではありません、
どの国のどの時代でも、
冷静にお客さんに喜んでもらえる姿をイメージして、
着々とそれを実行に移していくこと。
そのことを言いたかったんです。

間違えたらすぐ直すこと。成功したら、展開すること。

絶対にお客さんの視点から目をはずさないこと。
いや、この表現は間違っている。
自分が顧客の視線をじっくり観察するのではない。

自分がそこに座って、向こう側(顧客側)からこちらを見つめること


2009年4月20日(月)

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