トップページ > 成功の都「成都」からの便り > バックナンバー

   毎週月曜日更新
122. 中国人が日本人を元気にする

先週に続いて、日本に研修生を訪問した話をします。

日本の受け入れ側企業の方と話をして意外だったのが、

「彼らが来てくれるようになって工場が明るくなった。」

という話でした。

特に評判が良い理由は、声の大きさと礼儀正しさでした。
企業の方がいうには、四川省から来た研修生は特に礼儀正しく、
声が大きいとのこと。

彼が来てから、
朝は気持ちよく「おはようございます。」と言い、
廊下ですれ違えば、わざわざ立ち止まって、
「こんにちは。」という。

何より、企業の方を感動させたのは、
この“わざわざ立ち止まって”というところらしいのです。

企業の方にとって、研修生の対極にあるのが、
日本のフリーターだそうです。
彼らや彼女らの多くは廊下ですれちがっても、
こちらから挨拶しないと挨拶がなく、
あっても、「ちわっ。」ぐらいのものだそうです。

この話、あまりに一般化すると、
元気よく挨拶をする礼儀正しい日本の若者に失礼ですので
強調しすぎませんが、
私は中国に住む者として、
日本企業の方々のその反応がよくわかります。

今日本が日本に求めているのは、
日本人がかつて自分たちの美徳として誇りに思っていたことです。
それは、礼儀であり、勤勉さ。

そして、今日本の企業の方々がそれを中国人研修生の中に見ている。

不思議だなと思った日でした。

その日、研修生たちは私たちを満面の笑顔で見送ってくれました。


2009年7月27日(月)

<<前へ  次へ>>