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280.結果ではなく原因を創ること

成果主義を徹底し、
結果を重視する社風はそれを求め続ける事で
徐々に醸成されてきます。

サービスの質をあげることを
今年以降の大切な目標に掲げています。
そしてそれをこれまで通りに組織に要求すると、
「お客様のサービス満足度を評価するツール作ろう」
「サービスの出来不出来で給与が変動する仕組みに変えよう」
というようなことをやってくれます。
私はこういうアプローチでは成果が出ないと思います。

サービスを改善する為の頭出しの発表会を昨日やりました。
そこで私が話したのは、
「今後サービスを良くする上で、大切なのは3つあります。
1つは“心”。
次に“技”そして“仕組み”。
技は皆さんが議論したようにトレーニング出来ますし、
仕組みをそれなりに作れます。
でも一番大事なのは、心だと私は考えます」
という話をしました。

日本のサービスがなぜ良いのか、
という例を上げるときに「江戸しぐさ」の紹介をしました。

江戸時代の生き方を解いたもので

「傘かしげ」
雨の日に互いの傘を外側に傾け、濡れないようにすれ違う事

「うかつあやまり」
自分が足を踏まれたときに
「こちらがうかつでした」と謝る事で場の雰囲気を和らげる事

といったことが書いてある、
日本人の他人を思う心の代表作の1つのようなものです。

これらを1つ1つ説明するのは、結構根気のいる事ですが、
それを話し、自分なりの解釈を話させ、一緒に考えていく。

こういったプロセスの1つ1つが
サービスや他人に対する心づくし、
気遣いといったものを理解する最短コースだと思うのです。

こういった心や精神をつくりあげることが、
人をそれこそ心の中から変えていくし、
結果としてサービスの向上というものにつながるわけですが、
大切なのは、そのために原因を作る
プロセスにあるんだと考えています。


2012年8月13日(月)

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