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97.階層の世界

私が中学生のころ、身近な友人で髪が薄くなったと騒ぐ人がいて、
私もあわてて発毛剤を購入したという可笑しな思い出があります。
それを思い出すたびに、身近な人の健康状態が
私の健康管理に影響しているのだなあと感じます。
それから親戚で「介護疲れ」の問題が出てくるようになって、
年をとってから頭や足腰に問題が出ないようにしたいとか、
ストレスと上手く付き合いたい、という思いが
普通の人よりも強いのではないかと思います。
そこで、松本丈二さんが唱える「階層の原理」の
世界観を知りました。

素粒子 - 原子 - 分子 - 遺伝子 - 細胞 - 組織 - 臓器
- 人間 - 社会・生態系 - 自然環境 - 地球 - 宇宙 - 虚空

上記のように私たちの環境を階層わけします。
上位階層は下位階層のもつ性質を併せ持ち、
下位階層に大きな影響を与えます
例えば、人間は一つ下の階層である、
胃(臓器)の性質により食べ物を消化しますが、
「人間」にとって下位階層である「胃」の性質から
「人間」全体を知ることは出来ません。
人間は上位階層の社会や自然環境から大きな影響を受けています。

植物のことを考えると、私はプランター栽培をしていますが、
水だけ与えていてもだめで、日当たりの良い場所がよいとか、
よい風が吹く場所においたら良く育つとか、色々コツがあります。
植物も自然環境(上位階層)との関係抜きでは説明できません。
人間もそれと同じなのでしょうか。
特に家庭や職場などの社会環境や人間関係が与える
人間への影響は、身体の中を見つめるくらい重要のようです。

先日の王振国先生を囲む会で、先生がある方の健康相談を受け
「あなたは旅に出たほうがいい」
と唐突におっしゃりました。
周りの人はなんだか分かりませんでしたが、
その方から後からお手紙を頂いて、
「実はあの言葉を聴いてビックリしました。
その言葉で職場でのストレスが
大きな障害であることに気付きました」
と王先生のアドバイスが的を得たものだったと知りました。

植物は根が生えているので、
気持ちの良い場所に移動することは出来ませんが、
私たちは人間関係や職場、住まいを変えることが出来ます。
私は30年間東京で育ちましたが、30代を目前にして
邱先生とのご縁で中国に来てから、様々な環境が変わり、
とても健康になったと感じています。
自分がおかれている社会環境や人間関係を良くして行くこと、
これも自分なりにできる養生の特効薬のようです。

<つづく>
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2009年11月27日

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